昨日起こったチリでの地震はとても猛烈だったことが今日になって明らかになってきてますけれども、その地震が起こったことで発生した津波が太平洋の島しょ域で猛威をふるっているわけです。
初めはチリの海外領土である島々で、それから南太平洋の島々(フランス領ポリネシアのマルキース(マルケサス)諸島)、ハワイに至り、そして日本列島にやって来ました。
いつもこういう津波が来るというふうになると、たいてい微弱かよくて数十cmくらいと思っていたんですけれども、今回ばかりはそうではなく、この時間では最大1m越えになっているとのこと。この津波で沿岸部の家屋では浸水する事態になったので、たかが津波と舐めてかかれません。
実際、たかが津波(というよりも津波の恐ろしさを知らなかった側面が強い)と舐めてかかったことで、2004年のスマトラ沖地震で大惨事になったわけですし、(対岸の火事と見ていたことで)同じくチリで丁度50年前の1960年に起こったチリ地震で三陸と北海道沿岸が大惨事になったわけです。
この記事を記載している現在、大津波警報は解除され、徐々に警報や注意報の区域もなくなっていくかと思いますが、まだまだ海面が不安定で、急激に並みの高低が起こる可能性もありますから十分気を付けてほしいですし、自治体が許可しない限り、波打ち際に行くのは止めるべきだと思います。
私自身、波打ち際に海水が浸入するという映像を見たのは、資料映像で1960年のチリ地震を見て以来ですね。ほぼ生で見るのは初めてです。
ところで、その大地震が起こったチリは、激甚災害になっており、震源地から300kmほど離れた首都のサンチアゴでも建物が倒壊したらしい。
丁度チリでは新大統領が3月から就任することになり、左派から右派への政権交代が起ころうとしていた矢先の出来事にもなったので、新政権がどういうかじ取りをするのかが気になるところです。
なお、チリ自身は軍政の敷かれていた時期があったとはいえ、現在では民政が安定しているので、今年起こったハイチのような大規模な混乱はないとのことらしいです。