2009年04月25日

春の新アニメ2009 その7 シャングリ・ラ

春の新アニメ、7回目は池上永一さんが原作の小説「シャングリ・ラ」です。

シャングリラとは理想郷・桃源郷の意味の意味合いを持たれており、元々はイギリスの小説から来ているものだそうです。その小説の設定ではヒマラヤ山脈近辺(その小説のモデルはチベットのシャンバラ)とされ、近年それにあやかって、中国のとある地域がシャングリラ県と名を変えたほどだそうです(イギリスの小説の舞台によく似ていたからとされる)。
また原作の池上永一さんは、沖縄県生まれということもあってか、琉球王朝や沖縄問題など沖縄の歴史を軸にした作品が多い作家としても知られているのですが、この作品は今現在唯一沖縄を舞台にしていない作品。しかしながら、環境問題・格差社会を鋭く描いたSF小説として数々の媒体で注目作として取り上げられていました。


あらすじはこう(以下PCではイタリック体で表示)


21世紀半ばの東京。急激な地球温暖化の進行のせいで、世界は京都議定書で取り決めた決まりよりもさらに厳しい二酸化炭素排出量の削減を行うことが決まった。しかし温暖化に歯止めはかからず、遂に東京の一部を緑化。空中都市を建設しそこに移住することで難を逃れようと考える。それがアトラス計画だった。

ところが、実際は住民は全員移住できず、一部の人間、特に特権を持った人達と後に行われるようになった「アトラスくじ」の当選者だけが移住できただけだった。残された一般市民は難民と化し、貧民窟のような中に閉じ込められた格好になる。そこでは熱帯化した気候・激しいスコール・地盤沈下、そして熱病が蔓延する世界になっていた。

ただ、それでもなお温暖化が歯止めを掛けられることができず、遂には株取引を炭素排出量を指数化したものでの取引に切り替えてしまう強攻策に出た

そんな世界の中、格差社会の是正と全住民のアトラス移住を目指す反政府組織「メタル・エイジ」の総裁である北条國子は、数年前の事件で逮捕されたことをきっかけに抑留されていた少年院から出所する。そして、とある事件をきっかけに、再び反政府組織の理想を達せんとする決意をするのだった。



というふう。


一番気になるのが、各組織の位置付けがイマイチわかりづらいところと複雑な用語があるくらいで、それ以外は非常によくできた作品。

特に主人公の國子の初々しさとティーンの頃の青臭さが自然に出てて好感が持てますね。それでいて組織のトップであるという自覚を徐々に持っていくという難しい役も見事に演じてますよ、主人公の人
アクションシーンは非常に派手。特にオープニングで出てくる戦車斬りは圧巻
あと、オープニングのMay'nの曲もいいですね。ロック風なメロディーにややコブシの利いたブルースのような感じが新感覚でいいですねぇ。


淡々とはしているものの、一つ一つが非常に深い作品でもあります。
しかし、こんないい作品を名古屋は他の作品とぶつけてくるなんて、何ともったいない・・・




「シャングリ・ラ」放送時間


【千葉】チバテレ(チバテレビ)
(日)24:00~24:30

【北海道】テレビ北海道
(木)25:30~26:00

【埼玉】テレ玉(テレビ埼玉)
(日)25:30~26:00

【東京】TOKYO MX(東京メトロポリタンテレビジョン)
(水)25:30~26:00

【神奈川】テレビ神奈川
(月)25:15~25:45

【愛知】テレビ愛知
(木)25:58~26:28

【京都】KBS京都(京都放送)
(月)25:00~25:30

【兵庫および大阪の一部】サンテレビ
(火)24:00~24:30

【福岡】TVQ九州放送
(火)25:53~26:23
※【インターネット】アニメワン(BIGLOBEストリーム)でも放送開始(毎週金曜17:00更新)




Posted by alexey_calvanov at 21:55│Comments(0)TrackBack(0) アニメ・コミック 

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