2009年02月17日

春の新機種出揃う2009 UQコミュニケーションズ編

春の新機種、ラストは新世代の繋ぎとして大きな役割を果たすだろうといわれているWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access、高速ワイヤレスインターネット)を2/26より日本で初めて運用する会社UQコミュニケーションズです。


まず、WiMAXというのが何なのかというと、一言で表すと、広域で無線LAN(またはブロードバンド)が使えるようなものと言っていいのかもしれません。

無線LANの場合、店舗内や地下街などの限られた部分でしか飛ばすことができませんでした(ゲーム機でいえば、PSスポットのようなもの。もしくはマクドナルドがYahoo!と連携している無線LANスポットなどが挙げられるだろう)。
ところが、今回から導入されるWiMAXは電波塔(基地局)を通じて、広域的に電波を飛ばすことができるので、ケータイのデータ通信感覚で行うことができるようになります。
それでいて、ケータイのデータ通信(現状の3G)よりも速く・手軽にできるようになるわけです。

具体的に挙げると、

①下り最大40Mbps・上り最大10Mbpsの超高速通信。
②SIMカードが不要なので、手続きが簡素。手続きが終われば即利用可能。
③SIMカードが不要なので、コンパクトな機種やチップが製作可能。
④電話番号がないので、ダイヤルアップによるタイムラグもなし。
⑤電話番号がないので、料金も安い(脱ユニバーサル料)。
⑥海外でも変更なくそのまま利用可能。


というところでしょうか。

①に関しては、デジタル信号の効率的な変換と収束を併せ持った技術で可能になったものだそうです。そして多方向からの電波受信で、多数が使っても途切れることなく高速化や安定化を図れる技術も併用しているとのこと(技術的なことはサイトの説明を見たほうが早いかも(苦笑))。

②~⑥に関しては、総合すれば、(所有の際に行う、いわゆる与信(審査)はあるものの)ケータイが使えるまでに経る様々な手続きをほとんどせずに使え、かつノートパソコンに組み込むことも可能なくらい(ともすればイーモバイルが積極的にやっているセット販売を知らないうちに購入できるくらいに)小さくできるようです。
なお、PC組み込みは既にインテルなどが動いており、通信モジュールではドコモ・KDDIも進出中。自販機やカーナビ、駐車料金を払う端末にも付いているらしい。将来的にはあらゆる機械に組み込まれていくかもとのこと。
あとは電話番号がないので、いわゆる家庭でやっているブロードバンド感覚で楽しめ、しかも、国民に離島・僻地(へきち)などのインフラ整備のために使われるユニバーサル料の必要もない。またイーモバイルのように、プロバイダーは既に会社が受け持ってくれるので、改めて契約の必要もない。さらに『縛り契約』もない(30日以内の解約の場合にのみ、使用料の日割り換算以外に2100円の契約解除料がかかるのみ。それ以降は使用料の日割り換算のみ)
そして、単一国際規格で進められているので、国番号による切り替えもなくそのまま使えるようになるとのことらしいです(既に韓国・アメリカでサービス開始)。


で、日本でのサービスなんですが、まず2/26に東京23区・川崎市・横浜市(以下トライアルエリア)で一部ユーザーのみで開始(それ以外でも東京ディズニーランド周辺を含めた一部周辺地域でも利用可能だが、トライアルエリアの対象外)。その後、7/1にトライアルエリアに中部(名古屋)・関西(京阪神)圏を加えて本格開始になるとのことです。


とにかく安いのに速い、それでいて障壁が低いので、モバイルPCだけでなく、自宅にネットをと思った人にもオススメ
課題はサービスエリアなんですが、東名阪に関しては、旧ツーカー・auの基地局を使えば問題ないでしょう。また、基地局設置もかなり安い(社員の年収で何台か買える額とのこと。ちなみに、UQコミュニケーションズの初任給の最低ラインが約20万なので、年収は240万程となる)ので、将来的にコストダウンが計られれば、ホームアンテナを気楽に立てて・・・ということもできるかもしれません(無論、電波法の兼ね合いが最大のネック)。

本来は地方のネットサービスの拡充のために立ち上げられたのに、都会で始めるのはどうして・・・みたいなことが語られてますが、都会である程度問題点を見つけてから、地方での問題のフィードバックに使えるのではと思っています。
また都会で普及すれば、そこで得た資金力を地方のエリア充実(主に拡充)に使えるとも思っています。
私は既に利用しているモバイル業者を脅かせる革命的な会社と思いますが・・・。契約を変えたいと思ったくらいだ(爆)。


では、お待たせしました。UQコミュニケーションズの初代モデルの紹介です。
型番に関しては非常にシンプルで、『U(UQコミュニケーションズの略)+D(データ通信の略?)+メーカーの通し番号とそのメーカーの略称』というふうになっています。


①UD01SS
シンセイコーポレーション発売の国内最小・最軽量のUSBタイプのデータ通信端末
コネクター部分が可動式になっており、折りたたむことでコンパクトになり持ち運びも可能に。

個人的感想
とにかく小さく軽い(幅27mm×長さ62mm×厚さ11mm(公式サイト等と書き方を異にし、ITmediaの書き方に準拠しているが、意味合いは同じ) ・重さ18g)のがウリ
コネクト部分が折りたためるので、USB端子を傷つけることはなさそう。また青く光るLEDがあるので、ON/OFFの確認も視認できてこれまたよろし。


②UD01NA
NECの関連会社で、主にNECのFAX機であるスピークスシリーズを卸しているNECアクセステクニカ発売のUSBタイプのデータ通信端末
コネクター部分が回転式になっており、PCの挿入場所によってフレキシブルに変えられるようになっている

個人的感想
やや見た目が不恰好なものの、実用性は一番高い機種
特に、フレキシブルに本体を動かせるのはアンテナ受信で非常に有利。また、今回の機種では唯一オートインストールに対応しているので、わずらわしい設定も不要。
そして何より、UD01SSと同価格なので、個人的には機能の多いこの機種を推したいところ。


③UD02NA
NECの関連会社で、主にNECのFAX機であるスピークスシリーズを卸しているNECアクセステクニカ発売のPCカードタイプのデータ通信端末
すっきりとした中にもエッジの効いたデザインになっている。

個人的感想
今回のモデルの中では唯一のPCカード端末。大きな特徴もないのだが、シンプルで飽きのこなさそうなまとまりを持たせている。


④UD02SS
シンセイコーポレーション発売のExpressCard/34型のデータ端末。全体的に柔らかみの帯びたスタイル。

個人的感想
今回のモデルの中では唯一のExpressCard/34型端末。こちらも大きな特徴のない機種。よく不具合が起こるので、そのことだけがないことを祈りたい。



Posted by alexey_calvanov at 22:18│Comments(2)TrackBack(0) ケータイ系 

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この記事へのコメント
PUZ!!さん>通信用端末は確かに様々なタイプがあるのですが、最近のPCならUSB端子が必ず一つはあるので、何かで塞がってなければ、USBタイプのほうが使い勝手はいいですよ。
どうしてもPCカードは挿入できるのが、たいていノートPCに限られます(その代わり少々古い型でも使える場合がある)し、ExpressCardは最近のノートPCにしか付いていないことが多いので。

とりあえず、au・旧ツーカーの通信網を使えばある程度のカバーはできるんですけど、問題は周波数(帯域)が2.5GHzと高いんですね(auの場合は、800MHz~2GHz)。
そのため都市部の場合は、かなり密に立てないと届かないというふうになるわけで、そうなると既存の電波塔では足らないので・・・となるわけです。

ここまで来たら、国際規格になるのを必死に祈って、かつビデオデッキ並のホームアンテナを格安で建てられるようになるようお祈りしますか(爆)?<永田町の方向ってどっち(笑)?朝昼晩とおやつの時間にお祈りするから(ギャハ)。
Posted by アレックス at 2009年02月19日 01:56
ウチは23区外な為にトライアルには申し込めないので、正式なサービス開始待ちです(´・ω・`)
ところで通信用端末も会社によって結構違ってくるんですね、価格との兼ね合いもあるだろうし、これも判断するのは実際に発売されてからかなあ?
機械設置は現在ある基地局に併設出来る事を考えると将来的にはau携帯の電波が入る所=ホットスポットになって行くのでは……というかなってくれると嬉しいなあ
ちなみに機械本体はニュースサイトで見た限りだと本当にビデオデッキ位の大きさでしたね
Posted by PUZ!! at 2009年02月18日 21:36

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