まさかこんなことになるとは、開幕の神宮3連戦では誰も思っていなかったでしょう。
巨人が一時は13もあったゲーム差を一気に縮め、遂にはペナントレース連覇を果たしました。
巨人自体、かつて11.5あったゲーム差を『円山の奇跡』や『10.8』に代表されるメークドラマで逆転優勝した経緯があったものの、その後はこのラインは絶対に越えられない絶望ラインとまで揶揄する人さえいたほどです(しかし、実際には14ゲーム差をひっくり返したチームは存在している)。
ところが、北京オリンピック前後をきっかけに、キャンプから必死にスタメンと中継ぎローテーションを守り続けた坂本選手と山口・越智選手が若さを爆発させ大活躍。
高橋・谷両選手がいた激戦の外野から中堅の鈴木尚選手が一歩抜きんでて暴れまくったし、ベテランの木村拓・大道・薮田の三選手が要所で締めてくれました。
あとは長年の補強が上手くいった、選手層の厚さの違い等の副次的要因もありますが、決定づけたのは若手・中堅・ベテランが一体化したのと、超個性派集団の巨人を我慢して見事にまとめ上げた原監督と選手会長の阿部選手の存在だと思います。
その結果が9月の12連勝・奇しくも同じ10.8決戦となった阪神戦での勝利に結実したのだと考えられます。
そして今日、これまた奇しくも、開幕戦で3連敗した神宮で最高の歓喜を浴びることになったわけです。
しかし、これで阪神が黙っているわけがありません。
ひっくり返された悔しさを全力でぶつけてくる可能性が十分ありますし、激しい消耗戦をニヤニヤ見つめ、あわよくば漁夫の利狙いの中日がかっさらう可能性も全く否定できません。
それぞれのチームの思いが交錯するクライマックスシリーズに、これからは目が離せなくなりそうです。
最後に、巨人の選手並びに監督の皆様、本当におめでとうございます。