夏の新アニメ4回目は、「創竜伝」「アルスラーン戦記」「銀河英雄伝説」などで有名な作家の田中芳樹さん原作のアクションアドベンチャーな作品「薬師寺涼子の怪奇事件簿」です。
あらすじはこう(以下PCではイタリック体で表示)。
主人公の泉田準一郎は、警視庁の刑事部参事官に勤めるノンキャリア(国家公務員のⅠ種以外の通称)。33歳で肩書きは警察官。
彼の勤める部署には、彼の上司で、容姿と操作能力に関してはピカイチだが、誰もが胸くそ悪いと思うような唯我独尊の性格の通称「ドラよけお涼」こと警視のキャリア(国家公務員Ⅰ種の通称)薬師寺涼子がおり、彼は彼女の部下・・・というよりは小間使い的な扱いを受けていた。
しかしながら、この2人が捜査を進めると、数多くの怪奇事件を難なく解決させる強力コンビでもある。
今日も、彼らの通るところで起こる怪奇事件が襲い掛かる・・・。
というふう。
見た感じでは、薬師寺涼子という人物はかなりの性悪(笑)。ここまでひどいのはなかなかない。
ただ、それが嫌だというと、雰囲気は違うものの、普段はグータラ社員で競馬に目のないごくつぶしながら、食い物の話になると突然冴えるあの人のこともそうなってしまうのだろうかと。程度の差こそあれ、こういう人は世間にはいっぱいいますよ。
もっとも、その人物(グータラ社員)は、職場の後輩の女性と結婚し家族を持つことで大分丸くなりましたが(苦笑)。<その女も性悪じゃなかったか(笑)?
ただ、捜査部分は非常に緊迫感があふれていて見所ありです。
しかもこの時の薬師寺涼子は全くの別人。普段の(パーソナルな部分での)だらしなさは感じさせないパリッとしたキャリアウーマンに変身しています。
また時々含ませる世の中へのシニカルな批評(公務員の天下りやタテ割り組織の弊害を自らが国家公務員でキャリアなのにさらりと言ってのける薬師寺涼子がその一例)がたまらなく面白いです。
主人公とヒロインの立ち位置が気になることがないなら、単純に推理モノとして面白いので、オススメできるのかもしれません。