毎週木曜の21時(一部地域除く。詳細はMore部分参照)にやっている「秘密のケンミンSHOW」。毎回毎回目からうろこな強烈な物事・風習などが紹介されていますが、その中でいかにもローカルと思わせる印象深いものが出てきたので、ここで紹介。
まずは、赤飯。
普通、赤飯といえば、主に祝辞などで出されるもので、本来小豆やささげなどと一緒に炊いたり蒸したりして出されると思います。一般的には黒ゴマと塩を混ぜたもの(ごま塩)をかけて食べられます(かつては赤米で作られたこともある)。
ところが、新潟の中越地方にある長岡市周辺での赤飯は、醤油をベースにみりん・砂糖などで味付けしたものの中にもち米を入れて炊いたり蒸したりするものを指すそうです。
・・・実際見たけど、あれは赤くない!赤飯じゃない(爆)!
味も(ごま塩をかけることで)塩気とモチモチしたご飯との相性が絶品が最高なのに、どうやら長岡の赤飯は甘いそうです。そうただひたすらに。
しかも、それを五目にして食べる五目赤飯という、傍から見ればただの五目ご飯でさえも、赤飯だと言い切られてしまうという並々ならぬ愛着。
もう脱帽でした。
ちなみに、どう見ても醤油ベースの赤飯にあんこを入れるのは反則。いまだに何かの罰ゲームにしか見えません(泣)。
もう一つは、とあるフレーズから。
東京のお隣、埼玉県の人達なら必ずといっても知っているといわれているものらしい。
そのフレーズとは、尺八の音に合わせて「風が語りかけます」とくると、「美味い。美味すぎる」とくるというもの。
実はこれ、埼玉では知らない人はほとんどいないといわれる埼玉を代表するお菓子「十万石まんじゅう」のテレビCMのフレーズから来ているもの。
じゃあ、何で埼玉にしか伝播しなかったのかというと、埼玉県のローカルテレビ局テレ玉(テレビ埼玉)でしか流れないからだったからなわけです。
この十万石まんじゅうは、テレ玉開局の1979年からずっと流れており、しかもほぼ四六時中流れているため、世代を超えてよく知られることになったということ。
ちなみに、見ようと思えば、テレ玉は東京・千葉・茨城・栃木・群馬の一部地域でも閲覧可能ですが、東京に関して言えば、東京にある基幹5局がすべてVHF局のため、UHFアンテナを立ててまで見るという奇特な家庭がほとんどなかったために知られていないのだと思います。
その他の地域の場合、この局が埼玉のローカル局のため、ほとんど見る機会ながなかったのだと思います。
ところで、この十万石まんじゅうは洋菓子もやっており、ケーキも美味いとのこと。埼玉県民代表で土田さんにインタビューする時に絶賛してました(次期CMナレーションもイケるくらいあの名文句もハマってました(笑))。
また版画家の棟方志功さんとも深い関わりがあり、とあるきっかけで本人にお会いした際、このまんじゅうを紹介したところ、甘党だったのもあり非常に気に入り、あの名文句「美味い。美味すぎる」と書かれた包装紙の版画を作ってくれたとのことです。つまり、あのフレーズの一部には棟方さんの魂がこもった言葉だったんですねぇ。
で、この名文句は埼玉の子供達に様々なバリエーションで浸透。遂には浦和レッズの「強い。強すぎる」の名文句にまでオマージュされるほどになったそうです。おそるべし、十万石まんじゅう。
いやぁ、絶対地方CMは強烈なのがまだまだあるので、大ウケ間違いなしですよ。
これから注目です。