今日、三洋電機が携帯事業を売却する方向で考えていることが明らかになったそうです。
三洋電機自体、2004年の新潟中越地震の際に半導体工場が被災したことから端を発して、坂道を転げ落ちるように業績が悪化。液晶テレビでシャープに出遅れたのをきっかけに、デジタル家電事業も業績が悪化。
最近では、粉飾決算疑惑事件やドコモ・三菱向けに出していた充電池やauブランドの自社製作の充電池が異常に膨らんだりする不具合が起こり、現在利益を上げている電池部門も暗雲が垂れ込めているような状況。
今回携帯事業も売却の方向に動いているのですが、その携帯事業はau・ドコモに端末を供給(かつてはソフトバンク(旧J-PHONE・ボーダフォン時代)やウィルコムにも供給)。技術力も高く、特に関連会社の鳥取三洋はINFOBAR・talbyなど個性的なケータイを製作しています。
また三洋電機はauでは主力会社になっており、ほぼ4台に1台の割合(鳥取三洋も含めた割合)でラインナップをしているほど。その関係は筆頭株主の京セラよりも多いと思われる。また先述のINFOBAR・talbyなどau design projectのモデルはほとんどこの三洋(もしくは鳥取三洋)供給端末。今後の端末ラインナップにも大きな影響を与えかねない。
私自身もauのケータイを使い始めてかれこれ5代目になるが、三洋製のケータイは2回選んでいる(A5503SA・W21SA)。
A5503SAは半年しか使っていないものの、その後に出たW21SAがあまりに当時できすぎていた機種だっただけに、買い換えたほど、当時の三洋は先進的でハイスペックな作りをしていたわけです。当時としては珍しかった200万画素のカメラもいち早く積んでましたし・・・。
その後の三洋モデルは何か一つ物足りないことが続いていましたが、今考えれば、その頃から(中越地震の前よりも早く)業績が悪くなってて、それと比例していくようになっていったのではないかと推測・・・。
今後はエネループという充電池を主力にし経営資源を集中化することで乗り切るということですが、先述の充電池問題があるだけに先行き不安です・・・。
なお、携帯電話事業は、京セラ・シャープに売却が検討されているということです。