本日(12/12)、スクウェア・エニックスがドラゴンクエストシリーズの新作発表をし、2007年発売予定で「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」(以下一部ではドラクエナンバリングシリーズと表記)をニンテンドーDSから出すと発表した。
今回のドラクエは、ドラクエナンバリングシリーズ史上初の携帯ゲーム機からの発売で、またこれも史上初になるワイヤレス通信を介したネットワーク対戦ができるようになった。ただし、現状のところ、単なるワイヤレス通信(擬似オンライン通信)までなのか、Wi-Fiを介した本格オンライン通信になるのかという詳細は不明。
ここ1年間、開発されていたことは極秘扱いにされていたそうだ。そのためなのか、開発はかなりの段階まで進んでいるようで、発表会では動かせる画面もあった。
現状でわかる情報から判断するに、将来的にはMOタイプのRPG(※)を製作したいのではないのかと推測されます。そこで、現状一番普及していて、なおかつネットワークが整っているDSが『実験場』として白羽の矢に立てたのではないのかと思われます。
携帯ゲーム機にドラクエナンバリングシリーズを移したことに対して、2つの解釈ができます。
①今回はネットワーク構築のための『実験作』なので、とりあえず現状普及しているDSにした。
据え置き機ではPS2が明らかに優勢ではあるが、オンライン設備が脆弱に感じられてならないのと、PS3・XBOX360では普及数から見て経費の消化が難しい、Wiiではゲーム機のコンセプトから相反するためなのと、「ドラゴンクエストソード」が出るため見送った可能性もある。
②普及数や表現力から考えて、据え置き機を見限り、手軽で開発費もかかりにくい携帯ゲーム機の開発にシフトを移行させるため。
元々、ドラクエナンバリングシリーズに限らず、全てのドラクエシリーズはそう大々的な表現力をかけていない。ということから、携帯ゲーム機に流れるのは必然的な流れと言えなくもない。
ただ、それまでは表現力が必要ではないといわれても、まだまだ据え置き機との差(特に普及台数から見れば、PS2の普及台数は他のゲーム機のそれと絶対的な開きがあったと思われる)は大きかった。
ところが脳トレブームを背景に、DSが爆発的に普及をしている点と表現力もPSクラスまでは十分になり、暴力的ではあるが、据え置き機とほぼ大差がない点、また同じ開発でもコスト面で安いという点でDS(携帯機)を選んだかもしれない。
グラフィックを重視せず、シナリオ面を重視するドラクエ。
逆にグラフィックにこだわり、ハイレゾリューション(高解像度)を求め続けたためにPS3に向かったファイナルファンタジーとは対照的な流れとも取れる。
ドラクエⅨの動き次第で、携帯機製作に留まるのか、任天堂系に進むのか、またソニー系に戻るのか、はたまた別の道に進むのか、来年最大のトピックになりそうで、見逃せない。