2014年02月21日

廃棄処分にするくらいなら・・・

ケータイというのは、以前は耐久商品だったんですけど、ある時(私の推測では、機能が向上したりモデルチェンジが急速化した頃)を境に生鮮食品的な扱いになってしまったなと思っています。つまり、新商品が出た時に、現行商品の鮮度が落ち始め、周回遅れが酷くなり始めた頃から値引き率が酷くなる、平たく言えば見切りが始まるわけです。
その犠牲者とも言える機種が、富士通から発売しているARROWSシリーズ。現在私も使っている機種です。そのARROWシリーズを販売している富士通が、赤字という理由で売れ残った端末を廃棄処分にしていることが明らかになりました。


富士通の機種と言えば、ARROWS以外にもらくらくホンシリーズのようにシニア向けの機種を展開している他、防水機種や指紋認証機能などケータイ業界の中では先駆者でもありやり手でもあった会社でした。人によっては、シャープの機種と同様、持つことに憧れを持っていた・・・なんて人もいたでしょう。
ところが、ARROWSシリーズを展開し始めた頃から、その流れが急変します丁度その頃はスマートフォンに切り替わり始めた頃でもあるのですけど、そこで富士通が致命的な問題をしでかしてしまったのです。それが熱問題

最近やっと国民生活センターがスマートフォンの異常発熱に対して注意を促していましたけれども、富士通の機種は熱の排出の悪さ(異常に熱くなる)やそれに伴う動作の不安定で一気に信頼を失っていきました。もちろん、それがない時のポテンシャルの高さは折り紙つきです。しかし、それ以上に先述の件が頻発するため、ユーザーからは「次は別のにする」という声がしばしば上がるようになったのです。かく言う私も富士通の機種のよさに憧れARROWS Z ISW11Fを買った人間ですが、この機種は最も地雷の多かった機種で、熱がこもりやすく動作が不安定になりがち、異様に電池を食うという三重苦に襲われてしまったのです(あげく、Androidのバージョンを4.0にできたものの、そのアップデート後はさらにひどくなるという有様に。なお、現在改善されてはいる)。
そのユーザー不振が買い控えを招き、さらに少ないパイになった状態でも買った人達があまりのひどさに買い控えて・・・という負の連鎖で、2013年夏モデル以降は安定しているとも言われていたものの、売れ行き不振が続く結果になり、赤字に至ったというわけです。もちろん、富士通は生き残りを掛け、工場を集約させ、生産の効率化を図っており、その結果黒字に持って行けるだろうと強気の発言をしています。ただ、このユーザー不振が続く限り、それも焼け石に水でしょう。ゆえに、今回の廃棄処分に至ったのではないかと考えています。


ただね、廃棄処分にするということは、純粋に捨ててるということなんですよね。そちらの方がコスト面では安いのかもしれないですけど、資源リサイクルを訴えているメーカーが廃棄処分をする方針を固めたのはいかがなものかと思うんですよ。
少々コストが掛かっても、資源リサイクルに回した方が、その後新機種を製作する際にコストを抑えられるのではないかと思うんですね。上手くいけば、レアアースの買い取り値次第ではコスト面をペイできた可能性があったかもしれないのに、それを行わなかったのはメーカーの怠慢とも思えてならないわけです。


富士通としては、ユーザー一人一人に操作性の向上と安定感のアップ、そして機種のブラッシュアップを図ってきたことを積極的に訴えるしかないと思います。そのためには体験イベントを精力的に打っていくしかないでしょうね。


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Posted by alexey_calvanov at 23:56│Comments(0)TrackBack(0) ケータイ系 

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