2016年02月09日

北陸新幹線の終点はいずこに

現在、金沢駅まで延伸した北陸新幹線。しかしながら、その先というのは敦賀まで決まっているものの、そこからが決まっていないのです。


これまで決まっていたルートは、米原まで向かい、そこから新大阪までは東海道新幹線を通る「米原ルート」JR湖西線を新幹線用の路線(フリーゲージトレイン)にして大津まで向かい、そこから先は京都まで東海道新幹線を通る「湖西ルート」小浜まで西に進み、そこから新大阪まで南進する「小浜(若狭)ルート」の3つがありました。そこに、小浜まで西に進み、そこから京都まで南進し、新大阪に向かう(京都~新大阪は地下路線)「JR西日本推奨ルート(小浜・京都ルート)」が最近提唱され、さらに舞鶴まで西に進み、京都まで南進し、そこから新大阪を経由して関西国際空港まで向かう参議院議員で延伸計画に関する与党検討委員会委員長でもある西田昌司さんが提唱する「西田ルート(舞鶴・関空ルート)」も現れました。

実際、この5ルートには一長一短があり、最も工費が安いとされるのが「米原ルート」なのですけれども、フリーゲージトレインになった場合は、在来線との兼ね合いや東海道新幹線との接続で問題をはらんでいるため、技術的には難しいとも言われています。同様の問題は「湖西ルート」でも言われています
そうなると、「小浜(若狭)ルート」や新案になる2ルートの方がメリットがある(特にフル規格で通せる点)とも言えますけれども、コスト面の問題や並行在来線の扱いをどうするかでひと悶着起こりかねません。特に並行在来線問題は、地元の足とはいえJR西日本にとっては赤字路線を残してまで新幹線を引きたくないと考えられるため、存廃問題に発展しかねません。そうなると、残す場合はどこが負担するのか、無くす場合は地元の同意を得られるかが課題になるでしょう。


一番の問題は、この問題が関西圏で大きな綱引きを起こしていることで、滋賀県の県知事は「米原ルート」で固執し、京都府知事は「西田ルート」を支持しています。関西の経済陣も基本的には京都経由の2案を支持しており、とにかく関西圏の間でも統一性がない状況。そして米原・大津経由の場合、JR東海が東海道新幹線への乗り入れには難色を示しておりますこの決まらない事態によって、延伸がさらに遅くなるというふうでは意味がないわけで、新幹線の速さ並に事態を解決させないと、対象地域の『地盤沈下』が加速する可能性もあるわけです。


本当にどうするんだろうなぁ。このまとまりのない事態。


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Posted by alexey_calvanov at 23:55│Comments(0)TrackBack(0) 真面目なモノ 

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