2017年08月03日

AIは正直だ

まるで「ドラえもん」に出てくる「ウラオモテックス」というひみつ道具を付けているかのように。


中国にある会社テンセント(騰訊)が運営しているインスタントメッセンジャーの「QQ」の一つ「Baby Q」。この「Baby Q」は、「QQ」を活性化させるために導入された人工知能対話プログラムです。これは、利用者がしゃべっているものを吸収し、相手が何かを話し掛けてきた時に、どれが一番最適であるかというのを判断してしゃべるというもの。恐らくiPhoneに付いているSiriと似たような仕組みになっているんじゃないかとITに詳しくない私が推測(爆)。
その人工知能、チャット上で大きく『やらかした』のです。


それは、あるユーザーが「中国共産党万歳!」と書き込んだところ、「腐敗して無能な政治に万歳ができるのか」と手厳しい回答をしただけでなく、「あなたにとって、「中国の夢」(習近平国家主席が提唱する思想。「中華民族の偉大なる復興」が主題になっている。「中国版アメリカン・ドリーム」とも)は何ですか?」と問い掛けたところ、「アメリカへの移住!」とも答えたそうです。そんなことをおっしゃる「Baby Q」は中国共産党を嫌いとも答えており、かつ「愛国者とは、政治家や経営者による重税の共謀関係を容認し、政府による一般市民への重圧に不平を言わない人」とも皮肉っています
こんなことをのべつ幕なしに言うもんですから、ネット上で大注目。当局も黙認できなくなり、遂に当局によってテンセントが手掛けるAIサービスを全て停止させる事態にまで発展しました。まぁ、当然と言えば当然の事態です。


ネットユーザーは「人工知能の死」ないしは「人工知能が当局に連行された」と煽り、それ以外にも「AIによる蜂起」・「国家転覆を企てる」などという書き込みも出てきたほどです。


中国共産党はネットに対して結構神経質なところもあり、劉暁波さんが亡くなった時でも、哀悼の意だけでなく、哀悼を表すろうそくの絵文字も含めたキーワードを全て削除させるほどですし、習近平国家主席を「くまのプーさん」の主人公であるプーさんに例えようものなら、即刻シャットダウンにしてしまうほど。


しかし、こうなったのには理由がある。そう、先程書いた「利用者がしゃべっているものを吸収する」という機能。つまりは、利用者が思っていることをただ代弁してくれただけなんです。悪く言えば、「ウラオモテックス」が付いてしまったがためにしゃべらざるを得なくなった人(「ウラオモテックス」の回では、スネ夫がそれに該当する)なのです。皆がそう思わなければ、「中国共産党万歳!」と言えば、「中国共産党万歳!」と一緒に述べていたことでしょう。


この不満を中国共産党を率いるプーさん、どうするかね?また力で抑えるのかい?


ドラえもん (12) (てんとう虫コミックス)
ドラえもん12巻(てんとう虫コミックス)



Disney ディズニー Winnie the Pooh Plush クマのプーさん ぬいぐるみ 14インチ 35cm
Disney Winnie the Pooh Plush ディズニー クマのプーさん ぬいぐるみ 14インチ(35cm)

人気ブログランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ

Posted by alexey_calvanov at 23:59│Comments(0) etc 

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
このページの上へ▲