2016年01月18日

下町ボブスレー、クール・ランニングの仲間達と共に夢を追いかけることに

東京都大田区の町工場の人達が、持っている技術を結集して作り上げたボブスレーのそり。このボブスレーという競技は、『氷上のF1』と言われ、スピードが速いだけでなく、マシンの設計技術がモノを言う競技でもあります。そのため、ボブスレーのそりはF1メーカー(つまりは大手自動車メーカー)が開発に乗り出していることから、今回のような下町の町工場がどうこう言うようなレベルではないと各国の選手達からは判断されるのです。
実際、日本チームに採用されることを目指して何回か見てもらっているのですが、ソチオリンピックの時は不採用。そして、今回のボブスレーのそりも、平昌(ピョンチャン)オリンピックに向けて開発されたのですが、日本チームでは不採用となりました。


しかし、捨てる神あれば拾う神あり。今回のボブスレーのそりを採用してくれる国が出てきました。それは、かつて映画「クール・ランニング」で有名になったジャマイカチーム
ジャマイカは夏のオリンピック、特に陸上に強いチームではありますが、冬季オリンピックでも自慢の脚力を生かそうとカルガリーオリンピックからボブスレーを中心に参加しています。特にボブスレーは先述の映画の影響で有名になり、何度も参加するほどになりました一時期資金難で参加が危ぶまれた時も、クラウドファンディングで資金を集め、オリンピック委員会などの援助を経て何とかやって来た経緯もあります。


ジャマイカチームの目標は金メダルだそうですが、まずは日本の技術力の素晴らしさを彼らに実感してもらって、大きく順位を上げられるように下町ボブスレーの製作陣はサポートしてあげるべきでしょうね。そうすれば、金メダルも夢ではないかもしれません。


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Posted by alexey_calvanov at 23:53Comments(0)TrackBack(0)

2015年08月29日

ボルトはやっぱり持っていた

世界陸上北京大会8日目、今日と明日は世界では花形種目として見られているリレー競技が行われます。
今日4×100mリレーの予選と決勝が行われ、今日と明日で4×400mリレー(通称マイルリレー。1マイルが約1600mのため)の予選と決勝が行われます(予選が今日、決勝が明日)
ちなみに日本はというと、女子は4×400mリレーのみ出場男子に関しては両方出場しました。しかし、男女とも予選落ちとなりました。特に男子4×100mリレーは有望だと思われていただけに、得意のアンダーハンドパスを最終走者で失敗したのが痛かったですね。失敗していなかったら3着は確実だっただけに。しかもサニブラウン選手を決勝のために残しておいたのも悪いふうに出てしまいましたね・・・。残念無念。


というわけで、日本代表がいない中での4×100mリレー決勝になったのですが、それでもボルト選手率いるジャマイカ代表とガトリン選手などを率いるスター集団アメリカ代表の『一騎討ち』になりました。このリレーで優勝すると、ボルト選手の金メダルは通算11個となり、伝説のアスリートでもあるカール・ルイスさんなどに並ぶとのこと。

その決勝は、大方の予想通りジャマイカ代表とアメリカ代表との争いになり、どちらが金メダルになってもおかしくない並走ぶりだったのですが、最後アンカーにバトンパスをする際、アメリカ代表がそれに失敗したため、ジャマイカ代表が抜け出す形になり、金メダルを獲得。ボルト選手に11個目の金メダルをもたらしたのでした。
この金メダル獲得で、ボルト選手は史上初の2大会連続(前回はモスクワ)の3冠(100m・200m・4×100m)を達成。限界説がささやかれていたボルト選手の時代は、まだしばらく続きそうです。本人が述べていた「引退するまでNO.1であり続ける」のは『有言実行』となるようです。

また、この4×100mリレーには大きな波乱も起こっていました最終走者とのリレーパス失敗の際、テイクオーバーゾーン(バトンを受け渡すために設けられた区域)を越えてしまったため、2位に入ったアメリカ代表が失格3位に入った中国代表が繰り上げで2位になりました(繰り上げ3位はカナダ代表)地元での開催ということで普段以上に力が入ったというのもあるのでしょうけど、アメリカ代表の失格で転がり込んできた銀メダル(恐らくアジア勢としては最高順位)だったので、北京オリンピックスタジアム(通称「鳥の巣」)は大いに盛り上がったことでしょう。


また、今日は男子50km競歩でもビッグニュースが飛び込んできました日本勢初のメダルが谷井孝行選手によってもたらされました。谷井選手は3位入賞でリオデジャネイロオリンピック出場も内定し、来年のオリンピックも楽しみになってきました。
ちなみに、優勝したスロバキアのトス選手は30km過ぎにトイレに飛び込んだものの、そのまま独走し優勝してしまいました(汗)。時折こういうハプニングを聞くのですが、優勝する例はそうないです(苦笑)。


泣いても笑っても、世界陸上は明日で最後。女子マラソンなどの注目競技が残っております。日本選手の奮闘を期待しましょう。


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Posted by alexey_calvanov at 22:52Comments(0)TrackBack(0)

2014年02月21日

彼らのオリンピックは終わったけれども

それでも、彼らの『参加することに意義がある』を体現した姿はいつまでも色あせない


2/16に行われた男子ボブスレーで、3大会ぶりにジャマイカが帰ってきました。今回は4人乗りではなく。より出場権の得やすい2人乗りに絞って出場しました。


しかし、彼らがコースの上に立つまでは、様々な紆余曲折がありました
まず、出場権は得られたのに資金が全くなかったジャマイカのボブスレー協会は彼らへの資金がないということで出資できなかったのです。そこで、クラウドファンディングによる募金活動を行い目標額を達成。それに加え、ジャマイカのオリンピック委員会とソチオリンピックの実行委員会からの援助で無事ソチオリンピックへ出場できるようになったのです。
ところが、今度は乗るそりなどの道具一式が天候不順などでソチに届くのが遅れるというハプニングにも見舞われました。結局これが響いて最初の公式練習を行えないという不運にも見舞われたものの、決して腐らず、持ち前のラテン思考で乗り切っていったのです。

競技に関しては、2/16に行われた2人乗りの1・2回目では最下位翌日に行われた3回目でも最下位が確定し、4回目への試技には至れませんでした。それでも彼らに送られた声援は地元ロシアへのそれにも負けないものになっており、ウィンストン・ワッツ選手(一度引退したものの、ボススレーへの情熱を捨て切れず、失職を機に復帰した苦労人)も「首位でも最下位でも、ここにいられることがうれしい」と語るなど、謙虚な姿勢を見せていましたね。まさに彼こそオリンピックのスポーツ選手らしいと言ってもいいでしょう。次の韓国・平昌(ピョンチャン)では50歳になっているそうですけど、是非とも後進のためにも行けるところまで行ってほしいものです。


ところで、ジャマイカ選手を応援する専用の応援歌がYouTubeで公開されていました♪The Bobsled songと命名されたその歌は、ジャマイカらしくレゲエ調で、1980年代のドット絵で描かれたアニメーションを主体にソチオリンピックでのコースを滑るというプロモVになっています。しかも、歌詞はコースの特徴に合わせているんですね。



この曲はダウンロードも可能。歌詞もあるので、いつでも歌えるという代物になっています。なかなかいい曲ですよ。


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ジャマイカのボブスレーチームを語る上では絶対の外せないのがこの作品。1993年のアメリカ映画ですが、今見ても傑作です。愛称のクール・ランニングもこの映画から採られています。
1988年のカルガリーオリンピック出場までの出来事をベースにしたものになっています。



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Posted by alexey_calvanov at 23:59Comments(0)TrackBack(0)

2011年09月04日

ボルト、有終の美

世界陸上テグ大会最終日。最後になって、ウサイン・ボルト選手をはじめとするジャマイカの選手達が見せてくれました


男子4×100mリレーで、ジャマイカが37.04秒という世界新記録で金メダルを獲りました。
ジャマイカ選手は最初からいいペースでバトンリレーができたのと、アンカーのボルト選手が200mで金を獲ったことで大きな重圧から解放されてかつ状態がよかったのが金メダルを取れて世界新を更新できた要因なのかもしれません。

ところで、このリレーは最後の最後で大きな波乱が起こっています
第3走者からアンカーのバトンパスの間で、アメリカの第3走者がバトンパスに失敗。どうも走塁妨害やテイクオーバーゾーンを越えたとかではなく、テイクオーバーゾーンに入る直前で転んでしまったようです(足がもつれたか?)。それに釣られてか、イギリスのアンカーもバトンを落とし競技を辞めてしまいました当初メダル候補と言われた2ヶ国がリタイアになったことで、ジャマイカの独壇場になったのも好因だったのかもしれません。
その波乱の展開で2位になったのはフランス。クリストフ・ルメートル選手が第2走者を務めていました。
3位にはセントクリストファー・ネイビスがリレー競技では初めてのメダルを獲得しています。もうこれは第1走者を務めた35歳のキム・コリンズ選手が大活躍したことが要因でしょう。他の選手も彼に刺激されて頑張ったんだと思います。
カリブの小国がここまで頑張ったのは実にすばらしい。他の小国といわれる国々にとっても、何かしらに特化すればここまでできるんだということを示したいい例になるでしょう。


他にも様々な競技の決勝が行われていますけれども、中でも男子三段跳びはハイレベルな争いになり、アメリカの新星で大学生のクリスチャン・テイラー選手が、今シーズン世界最高となる18m近い大ジャンプ(17.96m)で金メダルを獲得しました

そして女子800mでは、キャスター・セメンヤ選手が2位に終わり、マリヤ・サビノワ選手が世界陸上のロシア勢としては初(旧ソ連からも含めれば、1991年の東京大会以来久しぶりになる)金メダルを獲得しています


世界陸上、次回は2013年8月10日~8月18日までロシアのモスクワで開催されます


あ、今大会のマスコットを調べている方が多かったので、ここで書いておこうかと
テグ大会のマスコットは、サルビ(SARBI)という韓国で保護種とされている在来種のサプサルゲという犬。一時期サプサルゲに生えている毛目当てに乱獲が行われたことがあるそうな。


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Posted by alexey_calvanov at 22:00Comments(0)TrackBack(0)