9月から経営統合の決まったサークルKサンクスが入っているユニーグループ・ホールディングス(以下ユニー)は、これまで独自で扱っていたポイントを止め、ファミリーマートが扱っている「Tポイントカード」に切り替えることになりました。現状公式発表はないものの、ほぼ間違いないのではないかと思われます。
現在サークルKサンクスでは、楽天との提携で運用されている「+K 楽天ポイントカード」が使われています。それ以前は「カルワザカード」というのがあり、楽天Edyが関わっているカードが使われていました。現在使われている「+K 楽天ポイントカード」にほぼ移行した形とも取れるわけです。
このカードを使うと、楽天スーパーポイントが貯まる仕組みになっており、楽天ショッピングなどで使えるようになるわけです。
ただ、ファミリーマートの統合により、システムの統合などを図ることに迫られるサークルKサンクスサイドは、使いどころの少ない「+K 楽天ポイントカード」(楽天ポイントカード)よりも、TSUTAYAの親会社カルチュア・コンビニエンス・クラブが発行し、多くの店で使える「Tポイントカード」の方がメリットがあると判断したのでしょう。
しかしながら、このカード統合以外にも問題はいくつかあります。
まずは、ユニーグループで使っている電子マネー「ユニコ」の問題。
「ユニコ」は、アピタ・ピアゴのユニーのスーパー部門で使え、サークルKサンクスでも使うことができます。統合後はファミリーマートでも使えるようになるのかがポイントになるでしょう。
もう一つは、同じ電子マネーである「WAON」の取り扱い。
現状サークルKサンクスでは使えないのですが、ファミリーマートでは使えます。ご存じの通り、「WAON」はイオンが発行しているカード。ユニーにとってはライバル企業のカードを導入することになりかねないので、統合後はファミリーマートでは「ユニコ」を使える代わりに「WAON」を使えないようにすることも考えられます。ただ利便性を考えると、全国で様々な店舗で使える「WAON」の方がメリットが高いことも十分理解しているはず。そうなると併用で残すのかとも考えられるわけです。
さらに、「Tポイントカード」がユニーのスーパー部門でも使えるようになるのかというのも気になるところです。ポイントは稼げるだけ稼いだ方がオトクだという消費者も多くなった昨今、ユニーのスーパー部門でも使えるようになるのは避けられないのではと思います。
とにかく言えることは、消費者にとって不便を強いられるようなことは避けてほしいということ。ユニーという看板を立てたいがために、これまで普及していたサービスを削ってしまうのは、仕方のない部分もあるけれども、やりすぎれば消費者が離反することも考えてもらいたいものです。