2015年10月15日

迷走、グランパス

サッカー・Jリーグの規定で、3年赤字になるとクラブライセンスがはく奪されてしまうため、戦々恐々としているクラブが多い中、このクラブだけは大丈夫だろうと思っていたあのクラブ、実はかなり窮地に陥っていたのねということを知りました。そのクラブは名古屋グランパス・・・って地元じゃねーか(ギャハ)!


前々から、赤字なので人件費を抑えますみたいなことを言ってはいました。でも、ちょっとした改善ですぐに黒字に戻せるような状態だと思っていたんですね。だって、近所には累積債務で首が回らなくなりそうになったFC岐阜の惨状を見てしまっているからね(汗)。
岐阜に関しては、昇格1年目の年末に ニュースで一気に15人解雇の報道がスッパ抜かれて以降、Jトラストの支援が決まるまでは、たいがい赤字関連か累積債務が貯まり過ぎていよいよチームが無くなるかもしれないから支援してくれよ的な話題しか上らなかったですからねぇ・・・。


話を戻しますが、これ以上赤字が増えると債務超過(資本金を食い潰す状態)に陥って3年連続の赤字を計上しかねない事態になるかもとのことに至ったため、それまでは資金面(いわゆるスポンサーとして)の援助をしていたトヨタ自動車が、グランパスの運営会社を子会社化することを発表しました。先述の岐阜の一件があったがゆえに、グランパスがここまで追い詰められていたとは知らなかったわけですよ。トヨタが支援するということは相当ですよ。

ここまでトヨタが首を突っ込んだということは、資金の面では十分にはなったものの、経営面では度重なるカイゼンを要求されることになるでしょうね。
選手の獲得面でもカネを出すところは出すものの、選手個々の査定はかなり厳しくなるものと思います。値段並の活躍のできなかった選手は容赦なく解雇されることでしょう。既にノバコビッチ選手や田中マルクス闘莉王選手など一線を戦った選手が成績不振を理由に解雇するのではないかという噂が流れています。今回のトヨタ体制も彼らに少なからず影響を与えることになるでしょう。

そして今日、さらにグランパスの迷走ぶりを印象付ける話題が流れ込んできました
今年からゼネラルマネージャー(GM)補佐を務めている小倉隆史さんがGM補佐のまま監督を務めるということになりました。既に西野朗監督が2年間の成績不振を理由に辞任することが決まった矢先でこの話題。監督のなり手がいなかったのではないかという見方もできますし、先述のトヨタが『カイゼン』の一つで人件費を抑えて、かつ赤字を脱したいという理由で、サッカー経験者でOBの人物を監督に据えることにしたのでしょう。
小倉新監督は、どうもヨーロッパサッカーにご執心とのことなので、個人技よりも集団行動体制をメインに据えたサッカーをしてくるのではないかと推測されます。ただ、指導経験は全くないとのことなので、これが仇にならないか心配ではあります。


グランパスは残り4チーム(グランパス以外では、清水エスパルス・横浜Fマリノス・鹿島アントラーズのみ)となったJ1降格経験のないオリジナル10の生き残りです。来シーズンの清水のJ1残留がほぼ絶望的なため、3チームになる可能性が高くなっています
来年J2降格という悲惨な結末に至らないように、現状の戦力を見極め、何が足らないかをあぶり出し、自身の『理想』とグランパスが行うべき『現実』に上手くすり寄せられるかがポイントとなるでしょう。合致すれば優勝争いも望めるでしょうし、かい離してしまえばJ2行きが待っています。
J2にいる岐阜と対戦したくない、もしかしたら清水と同じカテゴリーで汗をかく事態は避けたいと思うのであれば、危機的意識を持って挑んでほしいものです。


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Posted by alexey_calvanov at 23:56Comments(0)TrackBack(0)

2015年03月15日

ジー・モード、マーベラスの下に

ケータイアプリなどを手掛けるジー・モードが、「牧場物語」シリーズなどを手掛けるマーベラスの子会社化されることが明らかになりました。


ジー・モードは2000年に設立された会社で、数年前に亡くなられた宮路武さんが設立したことでもおなじみな人も多かろうと思います。またテトリスの版権を持っている会社の一つでも知られているのですが、秀作なアプリを手掛けていることでも知られており、ファンも多いと思われます。
そんなジー・モードも、宮路さん亡き後は同じIT企業であるONE-UPと合併し、電子コミックなど業種の複合化を行ってきました。そこに目を付けたマーベラスが、オンライン事業強化のために子会社化することになったのです。


マーベラスもコンシューマーでは名を知られてくるようになりましたが、ケータイアプリに関してはまだまだだと思うので、ジー・モードという武器を得たことでコンシューマーの作品との連携や移植も用意になってくるのではないかと思われますね。


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Posted by alexey_calvanov at 23:27Comments(0)TrackBack(0)

2012年07月12日

ベストを買うのが最善だったらしい

再編の進む家電販売業界。先月にはビックカメラがコジマを買収し子会社すると発表されました。
今度は九州に地盤を持つベスト電器を業界最大手のヤマダ電機が買収し、子会社化することが発表されました。


ヤマダ電機は業界最大手で、2兆円近くの売り上げを誇り、2位のビックカメラとコジマとの連合をダブルスコアで突き放すほどのガリバーでもあります。しかし、それでも買収に踏み切らざるを得なかったのは、今家電販売業を取り巻く事情があるからです。


元々不況でモノが売れない、少子高齢化で需要の先細りの可能性は否めない、2011年まで巻き起こった地デジ需要も落ち着いてしまい、かつ家電エコポイント制度も終了してしまいました。つまり今、家電販売業界は、これと言って大きく売り上げを伸ばせる状況ではないというふうなのです。
そのためか、ヤマダ電機も大きく売り上げを落としたとされています。これ以上大きく売り上げを落とさないためにも、かねてから子会社化を図りたかったベスト電器を買収し、運営力を強化したい、つまり攻めの経営に打って出たわけです。

対するベスト電器はというと、実は元々ヤマダ電機の買収には乗り気ではなく、実際2007年にベスト電器の株をヤマダ電機に買われた際には反発し、ビックカメラに援助(資本・業務提携)を求めたほどでした。しかし、それでもベスト電器の経営は苦しく、昨今の事情も相まって、やはり売り上げを落としていました。そのため、第三者割当増資(つまり資金注入して経営力を強化すること)を行って、この危機を乗り切ろうと思ったわけです。そこに目を付けたのは、かねてからベスト電器を子会社化したかったヤマダ電機・・・というわけで、以降はヤマダ電機の状況で書いた通り。


今回の第三者割当増資で7.4%と第2位の株主だったヤマダ電機が一気にベスト電器株の過半数を獲得。かねてから希望していた子会社化を果たすことになります。


ところで、15%と筆頭株主だったビックカメラはどうするのか?
今のところ、今回の買収劇には静観しているようで、もしかすると容認したのではないかとも受け取れるわけです。正直、ベストとの友好関係を保てていたと思っていただけに、今回動かなかったのは何か大きな問題を抱えていたのでしょうか?それとも、コジマを買収したことで経営体力を持って行かれた隙にやられてしまったということなのでしょうか?はたまた寝耳に水だったのでしょうか?


とにかく、今回のヤマダ電機の買収は、ベスト電器にとって、以前のような敵対的買収になるのではなく、通常の買収(ともすれば友好的買収)になるのかもしれません。黙認したとも静観したとも言えるビックカメラが今抱えているベスト電器の株を増やすのか減らすのか?業界の道筋を占ううえで、今後の動向が少々気になるところです。


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Posted by alexey_calvanov at 23:28Comments(0)TrackBack(0)

2012年05月11日

コジマを吸ってビックになるか

きょうの朝刊を見てまず驚いたのが、ビックカメラの買収劇。
今日付でビックカメラ(業界5位)がコジマ(業界6位)を買収し、コジマを子会社にしました。正式に子会社になるのは、6/26に行われる第三者割当増資になると思われます。ビックカメラとコジマを合わせると1兆円ほどの売り上げ高になり、まだダブルスコアの差こそあれ、業界1位のヤマダ電機に次ぐ超大手家電量販店になります


ビックカメラは1990年代半ばから業務の拡大を行っており、2000年代に入ってからは積極的に他社の買収を行っていました
有名なところでは、ヤマギワソフトを買い取ったソフマップの買収と倒産したさくらやの買収
前者は秋葉原に進出したヨドバシカメラ(業界4位)への対抗策と中古販売のノウハウ吸収が目的ではないかとされています。あとは推測ですが、ビックにとってウィークポイントでもあるCDやDVDといった音楽・映像ソフトの販売業のノウハウ吸収も兼ねているんじゃないかと思っています。
後者は関東圏の集客強化を狙ったものとされています。

また、子会社ではないのですが、九州を地盤にしているベスト電器(業界8位)の筆頭株主になっています。現在は業務提携を進めている段階で、将来的には子会社化を狙っているのではないかと思われますが、同じようにヤマダ電機も買収を狙っているとされているため、予断を許さない状況にもなっています。


対して、買収されたコジマは、かつては北関東の雄として、今回買収する側に回ったビックカメラやヤマダ電機と争うほどの大手家電量販店でした。特に家電の安さは他を見張るほどで、時代の寵児ともてはやされるほどでした。しかしながら、他の家電量販店の攻勢に押され、さらにスクラップ&ビルドで急成長をしたヤマダ電機には大きく引き離され、コジマは縮小傾向にありました


今回買収されたコジマは、店舗と店舗名はそのまま残したうえでビックカメラの子会社になっていくのですが、恐らく店舗縮小とビックグループの中に組み込まれるのは避けられないんじゃないかと思っています。ソフマップとは違い、同業他社の関係にある関係なのと、業務提携ではなく子会社化された点で、再独立は厳しいのかなとも思っています。


現在縮小傾向にある家電販売業界。あの手この手で業績拡大を狙っていますが、今回の業界再編もその中の一端になるのでしょうね。
しかし、ビックはハイエナのように業績の悪い店を食い漁ってるふうだなぁ・・・。逆に言えば、こうすることで大きくなっていってるんだろうなぁ。


エレクトリックパークエレクトリックパーク



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Posted by alexey_calvanov at 23:06Comments(0)TrackBack(0)