2020年07月03日

臭くてごめんね・・・

以下涙なくして語れないお話。


ある人が、ツイッター上で初めてある薬を飲んだことを公表。その時、「なにこれめっちゃ効く。臭いけど」・「ともかくすごい効きますね。臭いけど」・「臭いけど。臭いけどすごい」と書いたのです。
その臭いけど効く薬というのは、アレです。下痢・食あたりなどでお世話になる大幸薬品の「正露丸」です。

「正露丸」は、元々ドイツ人が開発した薬が1839年に日本に持ち込まれたのですけど、それをベースに1902年に作り上げられたものなのです。当時は日露戦争の真っ只中で、ロシアに勝つということから「征露丸」と書かれていました大幸薬品が引き継いだのは戦後(1946年)のことで、その時(1949年)に国際真義上『征』の字はまずいのではないかということで『正』の字に置き換えられました


さて、あの独特の臭いは何なのかというと、木クレオソート(日局・木クレオソート)というもので、ブナの木をいぶした時に出る水分を蒸留したもので、その蒸留した油状の液体に薬効成分があったそうなのです。過去に石炭から作るクレオソートを使っているのではないかと問題になったことがあるため、現在は単純にクレオソートと書くことはないそうです。
ちなみに、先述の日露戦争の時に「正露丸」は普及し始めるのですが、当時もあの臭いのおかげでなかなか普及しなかったそうです。業を煮やした軍部は、明治天皇の勅命ということで無理やり飲ませたという逸話があります。


で、その臭いことがやり玉に挙がったため、公式が表題のセリフでリツイートしたというわけ。もうここで泣いていいよね、いいよね(泣)!?
すると、他のメーカーの公式が反応。特に「シュールストレミング」を輸入している三幸貿易は「弊社こそごめんなさい」と同情の一言が、「仁丹」で有名な森下仁丹は、「(その臭いは)ワシがかき消したる」と励まし(?)のコメントが飛び交いました。他のフォロワーやリプライを読んだ人からも、励ましと同情のコメントが入り混じり、大幸薬品も少し困惑しながらも感謝しているようです。


あれはホントにすごい臭い。でも、木クレオソート特有のものなので、仕方がない。あれで全く効かないのであれば困りものですけど、効果があることは立証されているので、我慢して飲めとしか言いようがありません。
どうしてもあの臭いに我慢できない人は、「セイロガン糖衣A」という糖衣でオブラートのようにくるんだ錠剤もあるので、そちらを飲んでみましょう。ただし歯痛には使えないぞ(ギャハ)。


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Posted by alexey_calvanov at 23:59Comments(0)