2018年02月23日

名前を地で行ってしまった

小学館の月刊マンガ雑誌「コロコロコミック」に掲載されている「やりすぎ!!!イタズラくん」に書かれた一コマが大きな問題になり、小学館が謝罪する事態になりました。


問題になったのは、「やりすぎ!!!イタズラくん」の中に載せたチンギス・ハーンの肖像画社会科のテストで、この人物は誰かを答えさせる問題の載っていたのですが、あろうことか肖像画に落書きをし、鼻の上辺りをなぞって描いた男性器の部分を「本体」と書いているではありませんか。そして、「モンゴルの皇帝 チ( )・( )ン」と書かれている部分を「チ(ン)・(チ)ン」と書いている有様
これを見た元横綱の朝青龍さんが激怒。いわく、中国人でもやらない・日本人がするとは思わなかった・とにかく謝れという主旨のツイートを掲載して大騒ぎ国際問題にもなりかねない事態にまで陥ることを危惧したのか、最終的には小学館が謝罪(公式サイト上とモンゴル大使に対して)するというふうになりました。


確かに今回の件は、子供ならやりかねないことマンガの内容も子供が主人公ということを考えれば、納得できるわけです。しかし、マンガ雑誌という点で、これはまずいということがわからなかったのかなとも思えるわけです。
マンガとはいえ、歴史上の人物でやることが問題だと思うのですわ。関係の無いものでの落書きだったら、ここまで酷く叩かれることは無かったでしょう。今回は歴史上の人物、かつモンゴルでは英雄とされる人でもある。そんな人が、あんな姿になっていたら、お怒りになるのはもっともだと。歴代の天皇や日本の歴史上で有名な人が外国人によって落書きされたらと思えば、朝青龍さんの怒りもわからんでもないでしょう。

ところが日本は、そのあたりのデリカシーが弱い。かつて「らくがお」というブームがあり、歴史上の人物や有名人をこぞって落書きした時期がありました。ちなみに、これの発起人はみうらじゅんさん、しかもこの「らくがお」コーナーは、奇しくも小学館の「小学六年生」の投稿コーナーの一つだったんですね・・・。そのあたりで、OKサインを出してしまったとも考えられるわけです。


文化の違い、国の歴史に関わる人物への経緯の払い方の違い、エンタメの方向性の違い、色々なすれ違いが生み出した悲劇とも言えるでしょう。ただ、繰り返しますけど、朝青龍さんが怒っていることをおかしな目で見るのは間違っていると思います。国の創生に関わる人物を茶化されれば、ああなるのは明白。
だからこそ、多文化・国際化に進んでいる時代の中で、日本人はこれまで問題ないと思って行ってきたことに対しても注意を払わないといけなくなるでしょう。ただ、子供の無邪気ないたずらまで目くじらを立てるなとも言いたい子供へそれがいけないことを諭させるのが大人の役目。その人物が行ってきたことがよい・悪い関わらず、徐々に過去の歴史に名を残した人達への理解と、特によい人物に対しては尊敬を深めさせるように目を向けられるようにしてもらいたいものです。


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Posted by alexey_calvanov at 23:57Comments(0)