2013年11月19日

秋の秘境駅ツアーに行ってきた④

ISW11F_0217今回も秘境駅の紹介です。


まずは、中井侍駅
為栗駅(してぐり)から南へ4駅目にあり、長野県最南端の駅になります。



ISW11F_0218ここにあるのは数軒の民家と・・・。



ISW11F_0220中井侍銘茶と言われるお茶の畑。



ISW11F_0219そして、地殻変動で使われなくなった旧トンネル(左側の草むらの中にあるらしい)

ちなみに、かつてここから通っていた高校生のために臨時で快速が止まっていた経緯があり、その時のエピソードがここではないかとも言われているものの、都市伝説(JR側は否定、駅のある天龍村はその存在そのものを知らなかった)とも言われ、詳細はやぶの中・・・。まるで、旧トンネルがあったことをわからなくするかのようです。



ISW11F_0221しかし、そんな駅でも景色は最高
民家や大きな道に続く小路を少し登っただけでもこれですもの。列車がいなければ、雄大なパノラマを楽しめることでしょう。



ISW11F_0222そして秘境6駅の最後、小和田駅
静岡県最北端の駅でもあり、中井侍駅の隣になります。



ISW11F_0234秘境6駅の中で唯一駅舎の残っている駅で、1984年までは有人駅になっていました



ISW11F_0237その名残なのか、この駅にはすれ違い用のホームが残されており、2008年までは使用されていました。現在は使用されていないため、徐々にそのホームが朽ち始めています。恐らく数十年後には草に覆われていることでしょう。



ISW11F_0224この駅には3つの特徴があります。

一つ目は、現在の皇太子妃雅子様の旧姓が『小和田(おわだ)』だったため、この駅がフィーチャーされた、いわゆる小和田ブームの場所として。
そのブームにあやかって、当時この駅にあった水窪(みさくぼ)町(現在の浜松市天竜区水窪)がこの駅で結婚式を挙げるカップルを募集したことがありました。それがその時の物の一つで、新郎・新婦を乗せた専用列車のヘッドマークです。



ISW11F_0225その時の模様は駅舎の中に残され・・・。



ISW11F_0227当時のにぎわいを今に伝えています。



ISW11F_0228結婚式の会場になった駅下の広場。
今は見る影もない草の生い茂ったところとなってしまっておりますが、当時は盛大に行われたことでしょう。



ISW11F_0233それ以外にも、結婚式の行われた記念に設置された「愛のベンチ」



ISW11F_0238恋愛成就にちなんだ記念碑が残されています。



ISW11F_0235もう一つの特徴として、愛知・静岡・長野の3県にまたがる駅として知られています(正確な境界線は天竜川内にある)
以前にも撮りましたが、改めて紹介する「3県境標識」



ISW11F_0236天竜川から見える景色。
今いるところが静岡県、向こうの川岸にある山は愛知県、奥にある山の向こうは長野県になります。



ISW11F_0226駅舎の中にも周辺案内板があるのですが、この中身も3県にまたがっていることを意識したものになっています



ISW11F_02293番目の特徴としては、ここが文字通りの秘境駅だという点
最も近い集落まで1時間、橋にたどり着くまでに25分ほどかかります。
ちなみに、駅前にあるのは廃屋(製茶工場跡)くらいです。



ISW11F_0230そして、この廃屋の下には、佐久間ダム工事の際に転がり落ち、救出を放棄されたとされるミゼットがあります。
かつては、大きく広い道があったことの名残でもありますが、現在はダムの完成に伴い大きな道が沈んでしまって、往年の影はありません。



ISW11F_0231既にミゼットは人がほとんど来ないこの里の中にうずもれようとしています。やがて、このミゼットも草木の中に覆われ、人々の記憶の中からも消えていく運命にあるのかもしれません。



ISW11F_0232人家がないところゆえに、今回のようなケースでなければ非常に静かなところなのだと思います。
人によっては、老後はここがいい・・・なんて言う人もいるのかもしれません。



次回もう少しだけ。秘境駅じゃないのですが、途中停車した駅を紹介します。


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Posted by alexey_calvanov at 23:47Comments(0)

2013年11月18日

秋の秘境駅ツアーに行ってきた③

ISW11F_0206今回も先日行ってきた「飯田線 秘境6駅探訪の旅」の一コマから。


まずは田本駅金野駅から2つ先にある駅です。
駅標や待合所のある部分は広いものの、基本的にはかなり狭い駅です。



ISW11F_0203それはこの急峻で、人一人がやっと通れる階段を上がればわかります



ISW11F_0204それもそのはず、この駅は断崖絶壁のそばに作られた駅だったからです。
また、コンクリの貼った壁の一部には撤去できずに残された大岩があります。こちらは以前紹介した金野駅と違い、覆い隠すものがないのでかなり怖いですね。



ISW11F_0207田本駅からはもう一つ。
トンネルの先にトンネルが見える数少ないスポット。



ISW11F_0215次は為栗駅。これで『してぐり』と読みます。田本駅からは温田駅の次にある駅です。



ISW11F_0210駅全景。
見てもらうとわかりますが、基本的に何もないのはこれまでと同じ。



ISW11F_0209しかし、ここが他の駅と違うのは、開かれた絶景があるのです!
うん、絶景かな。
ちなみに、奥の右側から流れ込む川は万古川



ISW11F_0208天竜川に掛かる吊り橋天竜橋。




ISW11F_0211その天竜橋から撮ったもの。吊り橋だから揺れるのはお約束。
この先にあるのが、天竜川が暴れ川である名残とも言える「信濃恋し」という名所。丁度南北から見るとN字型になっているのですが、一旦川の流れが上流に戻るため流れが急変する船頭泣かせだったので、人々が「川が信濃を名残惜しんでいる」と思ったことからこの名が付いたとのことらしい。



ISW11F_0214こちらは対岸側から撮った天竜橋
結構立派な橋なのですが、車両の通行は禁止されている(写真左隅参照)ので、駅に近寄るには歩いて行くか自転車に乗る以外に方法がありません



ISW11F_0212帰り道、同じ吊り橋から撮った駅全景。



ISW11F_0213駅周辺は鳥獣保護区になります。
また、駅に向かう際には、この看板の立っているあたりで車を停めて向かうことになります



次回も秘境駅の紹介です。


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Posted by alexey_calvanov at 23:39Comments(0)TrackBack(0)

2013年11月17日

秋の秘境駅ツアーに行ってきた②

ISW11F_0188さて、天竜峡駅から豊橋駅までは急行飯田線秘境駅号に乗って帰ります
途中秘境駅を6つ+大嵐駅を降りるだけの臨時急行(その代わり秘境駅での停車時間は長め)で、正味4時間半の長旅です。



ISW11F_0194最初は千代駅
天竜峡駅からすぐにある隣の駅でもあります。昔は砂利をここで運搬していたそうで、引き込み線の跡もあったとか。
ちなみに、駅標を触ると長寿にあやかれるとのことらしい。♪君が代の歌詞にあるアレですな。



ISW11F_0190駅遠景。
見てもらうとわかりますが、ここにあるのは数軒の民家と・・・。



ISW11F_0193その民家が営んでいると思しき畑。



ISW11F_0195そして、この駅が栄えていた証左とも言える寂れた自転車置き場くらい。
寂しい駅ですが、趣のある駅とも言えますね。
ただ、秘境6駅の中では家が間近にあるので、はしゃぎ過ぎないように



ISW11F_0202続いては千代駅の隣にある金野駅



ISW11F_0196金野駅には駅の真上(つまり頭上)に大きな岩が。これ、いつか落ちてきそうなと思えるくらいに圧倒感はあるのですが、草木に囲まれているので、言われないとその圧倒感がわからないというのも何とも(苦笑)。
でも、わかると怖いですよ(ニヤリ)。



ISW11F_0197階段を下りるとすぐに駐輪場が。
しかし、千代駅のものに比べるとさらに寂れた感が・・・。



ISW11F_0200金野駅遠景。
千代駅と同じく寂しいところにあるのだが、断崖絶壁が迫って、圧倒感が。



ISW11F_0198この金野駅は、秘境6駅の中では唯一車で駅前まで来られるところで、このように立派なコンクリの橋が掛かっています

この米川橋の向いには泰阜(やすおか)村の一集落とレストランがあります
泰阜村とは、県知事時代の田中康雄さんが「税金を払うならここの村に払う」と言って住民登録して、一躍有名になったところですね。



ISW11F_0201米川の流れ。
山の向こうは泰阜村の金野地区。そう、金野の駅名は隣の地区の名前だったのです。



次回も秘境駅を紹介していきます。


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Posted by alexey_calvanov at 23:40Comments(0)TrackBack(0)

2013年11月16日

秋の秘境駅ツアーに行ってきた①

今日(11/16)、今年の2月・8月に行ってきた飯田線の旅に三度(みたび)行くことになりました
2月は山並み、8月は飯田線縦断でしたが、今回は秘境駅の旅です。


秘境駅とは、大まかに言えば、人家のほとんどないところにある駅を指し、元々そういうところに作られたのもあれば、時代の流れ(例として、ダムで周辺が沈んだ、過疎化の波に揉まれたなど)で自然とそうなっていったところもあります
そんな秘境駅が6つ(個人のランキングによるもの)もあるのが飯田線なのです。4つが長野県、2つが静岡県にあり、何もないけど見ていて飽きない・・・というところだそうです。


そういうわけで、駅のポスターを見て絶対行ってやろうと、予約できるギリギリの日(約1ヶ月前)に早々と入れてきたわけです。


そして当日、前日の雨がうそのような秋晴れ(快晴)の下、行って参りました
まずは、名古屋から新幹線で豊橋に向かい、そこから特急伊那路に乗って天竜峡駅を目指します


ISW11F_0173そこで出されたのが、「飯田線秘境駅オリジナル弁当」
豊橋にある壺屋が製作した地元の食材をメインにしたものです。



ISW11F_0174中はこんなふう。
たくさんの食材を少しずつ食べられるので、駅の多い飯田線を早くも乗り切った気分になれます(笑)。



ご飯を食べながら、電車に揺られて数時間、特急伊那路は天竜峡最寄りの駅である天竜峡駅に。では、前半のメインである天竜峡への旅をば。


ISW11F_0175天竜峡とは、長野県飯田市にある天竜川の名所で、急流箇所の一つ。ここでは、日本三大ライン下りの一つ「天龍ライン下り」も楽しめます(写真のほぼ中央の川岸がその乗り場)。



ISW11F_0176こちらは姑射橋から見た景色。
見てわかる通り、天竜川の激流が生み出した名勝だということがいかんなくわかる場所の一つですね。



ISW11F_0182さて、いよいよ天竜峡にある天竜奥三河国定公園に向かいます。
ちなみに、左隣にあるのは北川阿智之助の歌碑



ISW11F_0184写真のように急峻な階段の先にはつつじ(ドウダンツツジ)の紅葉が秋空に映えた姿を見せてくれます



ISW11F_0177こちらは、龍角峯
天竜川に突き出した大きな岩で、タレントの峰竜太さんの命名の基になった岩でもあります(ちなみに、峰竜太さんは天龍村の近くにある下條村の出身)。



ISW11F_0181そして、龍角峯の先にあるのは、つつじ橋天竜峡に掛かる吊り橋です。



ISW11F_0180西から東に見た感じはこんなふう。
かなり細いので、すれ違いにも難儀します。



ISW11F_0179そんなつつじ橋からはこんな景色が。
今思えば、芙蓉峒(ふようどう)側を撮ればよかった(苦笑)。
ちなみに、吊り橋なのでかなり揺れる。度胸のない人と高所恐怖症の人は覚悟していくように(ニヤニヤ)。



ISW11F_0178そんなつつじ橋への道のりには、今年襲来した台風18号の影響で、道の崩落が起こっております。歩く際は山側の方を寄り添うように歩くようにとのこと。特にこの時期は紅葉の落ち葉で道が滑りやすいので、足元を取られないようにして下さい。



ISW11F_0185実のところ、天竜峡に滞在できたのは正味40分(しかも電車の遅れでさらに短くなり、30分くらいに(泣))ホントは新そばが出てたということで食べたかったんですけど、時間が無かった・・・。
そういうわけで、駅前の特設会場で振る舞ってくれた地元の一品を。


最初はこのあたりの名物である五平餅ここでは御幣型ではなく円型ですね。



くるみの風味と甘辛のたれが最高ですね。


ISW11F_0186そして、地元の豚で作った豚串



ISW11F_0187さらに地元の豚で作ったソーセージによるフランクフルト
ホントはもうちょっと焼き色が付いている時に撮りたかった(苦笑)。



どちらも豚肉のジューシー感が出ていて美味しいですね。オススメです。


この天竜峡は、ヤマユリなどの草花も多いので、年中楽しめるのではないのかなと思います。この時期ならりんご狩りもオススメなのだそうな。あとは、新そば。食いたかったなぁ(嘆)。


次回は、秘境駅の旅になります。


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Posted by alexey_calvanov at 23:50Comments(0)TrackBack(0)