今日、任天堂がニンテンドー3DSの本体を8/11から1万円値下げし、15,000円にすると発表しました。
ニンテンドー3DSは、2004年に発売された当時としては革新的な機能(タッチパネル付のスクリーンを備えたダブルスクリーン)を搭載したニンテンドーDSの後継機として開発され、2011年2月に発売されました。
3D機能というのは、かつて任天堂から発売されたバーチャルボーイにも搭載されましたが、
- 一人プレイ専用で対戦ができなかったこと
- ディスプレイが表示されず個人プレイになってしまうため、面白さが伝わりにくいこと
- モノクロ画面での表示だったため迫力に欠けること
- 発売された1995年は、プレイステーション・セガサターンといった次世代機が花盛りで、高性能な面にしか目が行かなかったこと
などから、結果バーチャルボーイが大不振。結局発売から数ヶ月でバーチャルボーイは頓挫し、開発者の横井軍平さんもこのゲーム機を置き土産に退職する予定ができなくなってしまい、退職時期がずれ込んだとも言われています。
そのかつての教訓を生かし、大幅に改良されたともいえるニンテンドー3DSは満を持して登場したものの、
- いわゆるロンチソフトが揃わなかった点
- 3Dの魅力がいまいち伝わらなかった点
- 高い価格設定(発売当初の価格は25,000円)
- ニンテンドーDSにまだ勢いがあった点
- (日本国内に関しては)東日本大震災の影響
などで、当初の目的には届かず、ソフトに関しても開発が上手くいかないのか、開発機材が高いのか、はたまた3DSへの開発は先述の件から様子見なのか、なかなか揃わない(特にサードパーティがなかなか出てこない)状況に陥りました。そのため、新色を投入しても売り上げに繋がらない、そして上記の件でソフトが揃わない、売れない・・・の悪循環を繰り返していたのだと思います。
今回の値下げは苦渋の決断だとは思いますが、それならば最初から安い価格設定(せめてWiiとほぼ同額くらい)にしておけばよかったのではないかと思います。ユーザーからの猛抗議ももっともです。
そのため、早期購入者(8/10までにニンテンドー3DSから任天堂のサイトに接続した人)には、9月より配信されるファミコン・バーチャルコンソール(3DSで遊べるバーチャルコンソール)を、年内配信予定でGBAのソフト10本をアンバサダー・プログラム版としてそれぞれ無償提供するとのことだそうです。ちなみに、アンバサダー・プログラム版とは、本番の機能には付いている機能が付いていない、いわゆるβテスト版のようなものだと解釈してもいいのだと思います(そのため製品版が発売された場合、無償で更新されることになる)。またGBAのアンバサダー・プログラム版は3DSでの発売予定はないとのことだそうです。
この無償各10タイトル(ファミコンはスーパーマリオ・ゼルダの伝説など、GBAはスーパーマリオアドバンス3・マリオカートアドバンスなど)に魅力を感じるか否かで差額1万円が高いか安いか大きく変わってくるかと思います。ただ、それで埋め合わせることができるのか、ファミコン・バーチャルコンソールに関しては正式配信がされるのもあって、正直かなり厳しいものになるのではないかと思います。
個人的には、値下げ日までに発売されたソフトの中から、好きなソフト1本プレゼント(もしくは年内までに配信されたバーチャルコンソールのソフトをX円(だいたい5000円まで)分無料ダウンロード)の方が魅力的になるのではないかと思います。
ニンテンドー3DS アクアブルー
ニンテンドー3DS コスモブラック
ニンテンドー3DS フレアレッド