2015年12月16日

女子サッカー界のレジェンド、引退へ

日本の女子サッカー界をけん引し世界一にまで導いた、なでしこリーグ1部のINAC神戸レオネッサに所属する澤穂希(ほまれ)選手が今シーズン限りでの現役引退を表明しました。丁度アメリカ代表のアビー・ワンバック選手も引退するということなので、女子サッカー界の一つの時代が終わったとも言えます。


澤選手は中学入学と同時に読売サッカークラブ女子ベレーザ(現在の日テレベレーザ)に入団し、1993年から日本代表に参加しています。中でもワールドカップは史上初の6回連続(1995年~2015年)で参加し、代表通算83得点は日本サッカー界ではNO.1となっています(男子の最高得点は釜本邦茂さんの75得点)

何より澤選手自身が日本女子サッカー界の酸いも甘いも見てきた数少ない人物であるということは特筆すべき点でしょう。当初は読売サッカークラブに所属していたものの、不況でLリーグ(当時の女子サッカーのプロリーグでなでしこリーグの前身)に所属していた球団が次々と廃部になるほど観客が集まらなかった時代には、日本でサッカーが気無くなると危機感を感じアメリカのプロリーグに武者修行に行っています。アメリカではサッカーはあまり人気が無かったとはいえ、日本以上に土壌は広く、アメリカ女子サッカーの強さの礎になっていました。
その後再び日本とアメリカを行き来し、三度日テレベレーザに移籍したものの、今度はリーマンショック後の不況に揉まれ、経営難から戦力外になってしまいます。しかし、彼女の実力を買って移籍を推し進めたのが、現在所属しているINAC神戸レオネッサです。彼女が所属してからはリーグ優勝3回(2011年~2013年)・皇后杯優勝4回(2010年~2014年)を誇る強豪になりました。
私生活でも今年8月に元ベガルタ仙台の選手と結婚を公表しています。引退後は夫との充実した生活を送ってほしいものです。


ただ一つ残念だったのは、来年のリオデジャネイロオリンピックには出るものだと確信していたので、ピッチに立ってほしかったなぁということくらいでしょうか。ただ、もしかすると佐々木則夫監督のコーチやサポートとしてピッチのそばにいたりするのかもしれない、いやいてほしい(笑)。


いつか、監督として女子サッカーを率いる日を楽しみにしております。お疲れ様でした。


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Posted by alexey_calvanov at 23:59Comments(0)TrackBack(0)