2019年07月22日

諸派の勝利

先日行われた参議院議員選挙、結果としては自由民主党と公明党からなる与党も立憲民主党・国民民主党・日本共産党・社会民主党からなる野党も決め手になるものが無いまま痛み分けとなり、注目された日本国憲法改憲の発動ができる2/3(164議席)も4議席足りなくなる結果となり、今後は与党にも野党にも難しい運営が迫られると感じています。


その中で、勝ち抜いたと言えるのは、与党でも野党でもない日本維新の会をまず挙げるべきでしょう。
かつての日本共産党のように、与党とも野党とも対峙し、軍隊式ともいえる集団戦法で戦い抜いてきました。大阪および関西圏の地域政党と言われていたのが、遂に関東圏(東京・神奈川)に議席を獲得比例でも鈴木宗男議員が復権することになったのですけど、鈴木議員は元々新党大地という北海道の地域政党の代表だった人。まだ新党大地は地域政党として残っているので、他の地域政党との連携で議席を獲得しているのです。残念ながら、名古屋の地域政党である減税日本との連携は成功しなかったものの、維新の候補が一部地域で上位当選の候補者よりも上回ったことから、一定の成果はあったと言えるかもしれません。


そして、今回の本当の勝者は、諸派と言われた2組織諸派と言われる組織が議席を獲得するのは初めてだそうです。
まずは、れいわ新選組山本太郎元議員が結成した新党ですが、比例枠で今回採用された特例枠を障害者に充てて、本来の目的である合区対策や自分の応援ができないという点を逆手にとって上手く活用しただけでなく、選挙区でも社会弱者や注目の高い人物を据えて、注目度を上げてきました山本元議員の注目度もあって、得票率を上げ、山本元議員の当選は果たせなかったものの、議席は2に増やし、政党案件もクリア。しかも今後特例枠で当選した2議員の注目度もあり、台風の目になることは間違いありません

もう一つは、NHKから国民を守る党NHKのスクランブル放送を目指す、いわゆるワンイシュー政党と言われるものです。
選挙区では議席を獲得できなかったものの、比例で最後の議席を獲得。しかも選挙区での得票率が2%を超えたため、1議席でありながら国政政党として認められることになりました


この2組織は、これから国政政党として政党助成金を受け取ることもでき、報道関係でも政党名を名乗ることができます(逆に言えば、政党として報道が扱わないといけない)。少なくとも次回の改選(2022年)まで適用されるので、この間に党勢の拡大ができるかもポイントになってくるでしょう。


諸派でも、やろうと思えばできる点、やり方次第では議席を持てる点、ワンイシュー政党の誕生という点では、今回の選挙は大きな政治の転換点になったかもしれません。
かつては様々な会派が様々な政策をぶつけて、衆議院とは違う雰囲気を出していた参議院。今は衆議院のカーボンコピーとも揶揄されていますけど、今後今回のような組織が頑張れば、また昔の雰囲気を取り戻せるかもしれません。


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Posted by alexey_calvanov at 23:55Comments(0)

2019年05月15日

国益に溺れ、国益に足をすくわれる

衆議院議員の丸山穂高さんが所属していた日本維新の会を除名される事態になりました。


事の発端は、5/11に北方領土の国後島をビザなし交流で訪れたこと。訪問団の一員(元々北方担当だった経緯を買われての訪問団入りだったのだと思う)として訪れたのですが、ゲストハウスで飲酒を薦められて泥酔してしまい、記者団と元島民の団長との対話中に割って入って、戦争で取り返すのは賛成かと詰め寄ってきたこと、かつ戦争で島を取り返すしかないという主旨の発言を繰り返し、団長などから抗議を受けることになりました。
当初は日本維新の会の松井一郎代表も厳重注意での処分(その後本人が謝罪することで解決)を検討したものの、与野党問わずに国後島での彼の発言を問題視し、厳罰を求めたため、松井代表も除名処分に動いたという流れです。
今回の騒動で丸山議員は離党届を出して幕引きを図ろうとしたのですが、厳重注意で動いていた松井代表も先述のこともあって、除名処分に『せざるを得なかった』と見ることもできるでしょうね。真相がわかって除名処分に『しなければならない』だったらいいのですが・・・。


元々丸山議員という方は、素行が悪いことで一度党内で注意を受けていたそうです。こちらも飲酒絡みで、一般の人と口論になって相手の手を噛んだという顛末その時に断酒すると宣言していたのにもかかわらず、再選されたことでうやむやになり、今に至ってしまったのだとすると、何とも情けない。


まぁ、丸山議員の今回の発言は言語道断でしょうね。もう1回日本史と世界史を勉強し直せと言いたいです。
そもそも北方四島は日本固有の領土と定められており、過去日露間の条約(1855年の日露和親条約以降)で一貫して日本領として認められています。しかし、第2次世界大戦終了直後にソ連軍が侵攻して以降ソ連の下で不法統治され、現在もロシアの不法な管理下に置かれている状態なのです。それでも何とか返還してもらえないかと交渉している段階なのです。武力で取ったことは許せなくとも、そこは水に流して、最善の方法で解決できるよう日本は動いているのです。


恐らく、丸山議員の発言は、戦後の混乱期に乗じて旧ソ連軍が侵攻して占領したことをふまえて、仮にロシアが何らかの状況で混乱した時に日本も同じことをすればいいのかどうかを聞きたかったのでしょう。だとしても、いかなる理由であれ、力で物事を動かすのは世論が許しませんし、文明国のやることではないです。
武力で取り返せば、相手の国も黙っていません。血で血を洗う争いになり、大きな犠牲と代償を払うことになるでしょう。そもそも取り返すという言い方は、相手の国の施政権を認めてしまう事態にもなりかねません。


今後相手への不信感を取り去ることも重要ですが、何より元島民へのケア、そして『取り返す対象』にされてしまった現在の島民(ロシア人)に対する方針(つまりは、そこに住む現在の島民にとって、自分達の住んでいるところが日本の領土になっても、日本に住む国民として最大限の保証を与えること)も出さなければならないでしょう。さらに、北方四島の現状を今一度歴史で教えるようにしないと、また今回のような事態が生まれかねません対話による解決の重要性とそこに住む人達との相互理解の重要性を今こそ強く説くべきです。


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Posted by alexey_calvanov at 23:31Comments(0)

2014年05月28日

かねてからわかっていた協議離婚

石原慎太郎・橋下徹両氏が共同代表を務める日本維新の会が、名古屋市内で協議した結果、分党するという結論に達したそうです。事実上の協議離婚となったわけです。


日本維新の会は、橋下共同代表が設立した大阪の地域政党の大阪維新の会の全国組織版とも言える政党だった旧日本維新の会石原共同代表が設立した太陽の党が合併して設立されたもので、その当時は太陽の党が吸収合併されたとまで言われていました。しかしながら、石原さんは日本維新の会の初代代表に座ることになり、代行(当時)になった橋下さんより存在感がある、下手をしたら乗っ取るのではないかとまで言われたほどです。
当初はその二人三脚も上手く行き、衆議院では第3党にまで躍進していました。しかし、東日本大震災以降、そのほころびが見えてきて、その度に解党ないしは分裂の危機が叫ばれました。特に大きな食い違いは、原発政策・自主憲法の制定の是非、そしてみんなの党(みんなの党分裂後は結いの党)との合流の是非です。


今回分党の意思を表明したことで、旧太陽の党に所属していた議員を含めた10人程度が日本維新の会から離脱するものと考えられています。詳細は明日(5/29)以降の石原共同代表の会見で明らかになるとのことで、状況次第では予断を許さないふうになるでしょうね。


しかし、かねてから言われていた分裂は不回避になり、世間の予想通りの結果になったとも言えて、残念でもあり、バカだなともいえるふうですし、こういうのが政治不信を招くんだよと。民主党の時(いや、野党だった自民党の頃からか)から散々やらかした野党のゴタゴタは、いつまで経っても直らない。これじゃ自民党の『独裁政権』は続きそうですな。

恐らく、旧太陽の党に付いていく人達は10人では利かないでしょう。若手・中堅の一部が付いていくとのことなので、石原共同代表などの支援で当選した人達が、その中に含まれそうですね。
また、たちあがれ日本か太陽の党の名称を復活させてこれから先挑むのでしょう。あとは、橋下共同代表がいかに引き締めを図るかになってくると思います。最悪除名も出てくるのはないかと思いますね。そうやすやすと平和裏に終われるわけがない。


さらに、今後の政界再編にも影響が出るでしょう
日本維新の会は問題なく結いの党との合併に移行すると思います。
残った旧太陽の党の人達は、もしかすると基盤がぐらついているみんなの党との合併を視野に入れてくるのではないかと思います。発言力の低下が避けられないため、少しでも存在感を大きくしたいというのがまず一つ。さらに、政策的には近い部分が多いというのも理由でしょう。何より、渡辺元代表が政治資金の一件でやらかし、新しい代表の下でも求心力の低下で危機的状況であるのは変わっていないはず。そうなるとカリスマ性がある石原共同代表を担ぐ勢力が出てきてもおかしくないわけで、全部を吸収できなくても、過半数を吸収できれば存在意義が高まるのではないかと思います。

そして、名古屋の地域政党である減税日本にも影響を及ぼすでしょう。
なぜここでこの政党が出てくるのかというと、現在生き残りを掛けて結いの党や日本維新の会との合流を視野に入れているからです。しかし、元所属議員がいることに憤りを隠せない河村市長が彼らを外せと息巻いているそうで。もちろんそんなのには乗れない日本維新の会と結いの党の関係者。
来年の統一地方選挙にまで時間のない河村市長は、ウルトラCで石原共同代表に擦り寄ってくるんじゃないかと見ております。まだ誰も元所属議員がいない今がチャンスと電撃的に会談を仕掛けてくるのではないかと個人的には見ています。
しかし、過去に行った際には物別れに終わってるのよねぇ・・・。かなり厳しい交渉になると思いますし、河村市長と石原共同代表とソリが合うとも思えない。いっそのこと共倒れ・・・いえ、何でもありません。


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2013年12月11日

そのまんま東京都知事?

この時期、このタイミング。絶対何かしらのものがあると疑われてしかるべき。だのに、かの東国原英夫、何を思って離党・辞職を選ぶや。


日本維新の会に所属していた東国原英夫衆議院議員が、突如党からの離党を発表し、同時に議員辞職もすると発表しました。
党を離れるのは本人の思っていた原点と変質してしまったから、要は特定秘密保護法成立の過程で、自民党に擦り寄って成立に動いたことに対する不満・十二分に議論されぬまま修正案に乗ってしまった不満があるのだと推測しています。議員辞職するのは意外に明白で、自身が比例出身議員なので返上してしかるべきという本人の意思で、ということです。

昨日NHKのニュース番組での速報で流れた時には、一体何考えてるんだとか思っていたのですが、翌朝起きてふと思った時に、もしかしたら東京都知事のいすを狙っているのではないかと思ったわけです。


現在、猪瀬都知事は徳洲会グループからの献金問題で揺れている状況で、本人はやる気満々ですが、知事辞職待ったなしとも取れるふうです。
で、東京都というのはフランスの国家予算並みの予算力を持つ結構力のある地域なんですね。しかも、東京での決定というのは国や他道府県への決定に影響を与えている側面もあります。それに東京都知事の発言というのは全国に乗っかって『宣伝』されるケースが多いのも魅力的と言えば魅力的なんですね。東京都民はその事実を知らないか軽んじていると思っているのですが、地方に住んでいる人間にとっては、他の道府県知事よりも立ち位置が違うと思っています。
そんな美味しい立ち位置をみすみす見逃すわけがないわけですよ。
実際東国原衆議院議員は2010年に東京都知事に立候補して落選した(しかも相手は石原慎太郎共同代表)経緯があります。夢よもう一度・・・ではないですが、動機としては十分です。それに現在所属している政党は日本維新の会、共同代表にかつての都知事である石原慎太郎衆議院議員がいます。こういうやりとりを考えることもできます。


・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・ケース1・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・

石原「猪瀬君がやらかした。せっかくだからやってみないか」
東「謹んでお受け致します」

・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・ケース2・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・

東「猪瀬さんが大変な状況です。ぜひ私に東京都知事をやらせて頂けないでしょうか」
石原「わかった。猪瀬君には私が(辞職の方向へ)説得する」

・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・



こーんなクソ談義が裏で行われているんじゃないのと。橋下共同代表も東国原衆議院議員との話し合いを『男同士の約束』ということで明らかにしていないですし。

ちなみに、近々任期満了になる宮崎県知事のいす狙いではないかという報道もありますが、本人がキャリアアップを目指したい的な発言で不出馬を表明しているために、おめおめと宮崎県知事に座れないと考えるのが妥当でしょう。
まぁ、今はどっちの方向も否定していますけれども、猪瀬辞任のXデーが来たら、どう出るか見ものですね。


ただいずれにしても、有権者の思いは関係なく進められるこの事態、どうにかならんもんかねぇ・・・。期待していた人もいただろうに。


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Posted by alexey_calvanov at 23:42Comments(0)TrackBack(0)

2013年07月22日

参院選の結果、どう思いましたか?

先日行われた参議院選挙に関してのトラックバックテーマから。


言葉は悪いですが、自民の地滑り的勝利でメッタ斬り状態でしたね。やりたい放題ともいいますが。
1人区に関しては、岩手(元民主の現職が当選)と沖縄(沖縄社会大衆党の議員が当選)以外は競り合うこともほとんどなく、場所によってはダブルスコア以上の得票を得た候補もいたようで。ここで勝てれば、複数選挙区も落とすわけがない。


よく言われるのが、自民を信頼しているわけではなく、消極的選択で自民になった・・・52.61%という低投票率がそれを物語っているのですけれども、結局のところ、憲法改正を支持したわけでもTPP(環太平洋連携協定)を支持したわけでも原発再稼働を容認したわけでもなく、アベノミクスへの過剰なまでの期待感というのが見え隠れしながらも万全の支持を得たわけではないというふうなんでしょうね。
「とりあえず自民」という人も多かったでしょうし、「頼まれたから自民」という人もいたのではないかなとも思っています。今回はそれがいつも以上に浮き彫りになっていたのではないのでしょうか。

そして本来対抗馬にならなければならなかった民主に関しては、政権脱落以来の無力感がいまだ抜け切れていないとも取れますね。特に民主が2000年の補選以降、5回取っていた民主の重鎮である岡田議員のおひざ元だった三重や大票田である東京・大阪で議席が取れなかったことというのがそれを象徴していたとも言えます。特に東京選挙区は候補者調整が全く上手くいかず、事実上の分裂選挙で共倒れという情けない結果になったようです。
これはやらないだろうと思いたいのですが、東京選挙区で菅元首相をはじめとする無所属で出馬した元民主議員を支援した人達は除名にするんでしょうかねぇ。仮にやるとしたらますます党の体力が奪われて、ますます政権奪回どころか解党一直線にならないか心配です。それに自民が改憲派の切り崩しをしてくることは必至でしょうし。

公明に関しては、まぁ支持母体強しということでこれ以上何も言うことはありません。支持母体がある限り集票が上手くいくと思っています。
それでも暫時減少という話もあり、愛知選挙区のように早々と候補者擁立を断念し比例に回したという話もありましたけれども、確実に勝っている点では共産よりも恐ろしいとも。

その共産は今回大躍進を遂げています。
選挙区で東京・京都・大阪で議席を獲得(実に12~15年ぶり)、愛知・神奈川では善戦と共産の勢いが東京都議会選挙以降も続いたとも言えます。人によってはネット選挙の恩恵を最も受けたという意見もあり、他党が今後のネット戦略の参考にする可能性もあります。
共産の訴えた反自民という掛け声が無党派層を中心に響いたとも言えます。また民主が信用ならないと思った民主の支持者や小政党を支持するよりも確固たる基盤のある共産へと考えた人達も一部流れたんだろうなと思っています。決して日本人が共産主義に傾いたとか共産の政策を過信しているわけではなく、少しでも自民の法案に風穴を開け、妥協させるためのツールとして機能してもらうよう考えた人がいたのではないのでしょうか。

その逆でみんな・維新は選挙協力ができずに共倒れになりかけましたが、何とか踏ん張ったという感じでしょうか。
みんなに関しては、愛知で候補者が当選できたことで、都市圏での足掛かりができたと思っているのではないのでしょうか。東京・大阪ではイマイチですが、少なくとも愛知で議員を持ったことで、他の都市圏へのアピールになったのではないかと思っています。
維新はもっとイケたと思ったんでしょうねぇ。比例ではそれなりに頑張ったのですけど、選挙区で惨敗今後はやはりみんなと組むことを考えるのか、他の党との連携を目指すのかが注目ですけど、そのために橋下・石原両代表のクビを差し出すなんてことになるのでしょうか・・・。

その他政党は大惨敗。政策が訴えても響かなかった・党としての信頼を得られなかった・民主系の政党はこりごりなどが挙げられるでしょう。
生活は小沢代表の神通力がもう通じなくなり、社民は党の衰退が決定的になりました。みどりに至っては候補者全員が落選したため、代表が政界引退、党も解体という結果になりました。選挙の残酷さを垣間見た気がします。


正直政界再編が起こった際、社民・生活はその荒波に揉まれ消えゆく運命なのではないかと思っています。特に社民は党としての定数ギリギリ1人でも抜け出てしまえば政党要件を失ってしまいます。今回当選者が出たこと事態奇跡と思っていたほどです。


今後は、ねじれ国会の解消ができたことで、自民が歯止めをかけないで政策実行ができるのですけれども、有権者が通したい法案とセットで同じく通したくない法案も通そうと躍起にならないことを祈ります皮肉なことに宗教団体が支持している公明がその役割を担っているんですねぇ・・・。自民の面倒をきちんと見てほしいのなら信者になれという脅しが含まれている気がするのは私だけでしょうか。

もう一つは、改憲派の切り崩しを図ってくる点でしょう。恐らく民主の一部を狙ってくるでしょう。一部法案を天秤に掛けて交渉してくることでしょう。

野党サイドから見た場合、社民の言っていたリベラルの結集はかなり難しいでしょうね。
まず民主が空中分解寸前、維新やみんなや共産はイデオロギーの違いがあっても乗り気でないし、生活は何とも言えない立ち位置にあります。唯一みどりがどうかなと思いたいですが、旧社民出身者(しかもケンカ別れ)の阿部知子議員と保守派の亀井静香議員がいるので実現は不可能でしょう。
結局は自民がキャスティングボードを握ったまま、今後選挙のない3年間が『つまらない国会』というふうになるのではないかと思っています。できることならそうなってほしくないと私は危惧しております。


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2012年12月02日

第3極の行方

いよいよ明日衆議院議員選挙が告示されます明日以降投票日までは公正を期すために候補者名や政党・政治団体名はなるべく伏せてお送りいていかないといけないわけで、こうやって堂々と書けるのはしばらくお預けになると思います。


今回の選挙の注目の一つとして、第3極というのがあると思います。民主党の離脱組を中心とした勢力が新党を結成したケースや既にあった地域政党を軸に民主党・自民党などを離脱した議員が参加したケースに大きく分けられると思いますが、その後紆余曲折し15ほどあった政党は12ほどに集約されて来ています
その第3極と言われる勢力、既存政党は含めないとしても民主・自民と一線を画すという意味もあるので、一緒に紹介していきます
連立を組んでいる国民新党および一緒に行動している公明党以外で第3極を担うのは以下の通り。


  • 日本未来の党

  • みんなの党

  • 日本維新の会

  • 日本共産党

  • 社会民主党

  • 新党大地

  • 新党改革

  • 新党日本



このうち、新党として結成された2つの政党をピックアップすることに。
まず日本未来の党には、参議院にあるみどりの風の衆議院議員3名が共同候補として参加(選挙後に離脱予定。恐らく統一会派としての参加になる可能性が高い)しています。
日本未来の党は国民の生活が第一、減税日本・反TPP・脱原発を実現する党(脱原発)、みどりの風の衆議院議員が連合して参加した『(日本版)オリーブの木』的な政党の側面があります。基本的には女性の権利拡大および共同参画社会の実現、脱原発、増税反対、反TPPに集約されるかと思いますが、この中で脱原発に関しては足並みを揃えられるということで、今回の結党になったわけです。
国民の生活が第一の小沢代表が党内にいるため、小沢新党ではないかという見られ方をされるのがウィークポイントになりますが、ここは女性色を大きく打ち出してソフトなイメージを出していくのではないかと思います。もちろん、そうしないといけないのは、いわくつきの議員や共同参画者が多いという点もあります(例として国民の生活が第一の山岡賢次議員や脱原発の亀井静香議員と河村たかし名古屋市長、旧社会民主党出身で無所属だった阿部知子議員)
ただ、脱原発を掲げていた政党がことごとく原発維持ないしはトーンダウンしていったことで有権者の投票行動が取りにくくなった中で、明確に反原発(卒原発)という表現を行う勢力が誕生したことと、現状61人の議員を有する第3勢力にまで躍り出たこともあり、今後選挙期間中は台風の目になると思います。
恐らく小沢議員のいる岩手・河村名古屋市長のいる愛知・嘉田滋賀県知事のいる滋賀では優勢になると思います。あとはそれ以外の地方でどれだけ勢力を維持・増進させられるかが気になるところです。
なお、新党大地は協力するということになり、みんなの党・社会民主党は一致すれば協力するという姿勢を見せています。

もう一つの第3極は日本維新の会
選挙前はこちらが台風の目になるのではないかと言われていましたが、急遽決まった解散ということもあって過半数の候補者を立てることができなくなり、日本未来の党の結党もあって、状況によってはキャスティングボードも握れるか怪しい状態になりました。
日本維新の会は太陽の党を設立した石原慎太郎東京都知事が合流する形で生まれた党で、太陽の党は平沼赳夫衆議院議員が代表になっていた立ちあがれ日本が発展解消する形で生まれた党(石原東京都知事も特別顧問で参加した経緯がある)でもあります。旧(太陽の党合流前の)日本維新の会は地域政党である大阪維新の会から起こった政党で代表は橋下徹大阪市長。今回の合流で代表代行に就任しています。
当初は橋下カラーを打ち出していた政党でしたが、徐々に石原カラーに染まっていき、原発に関しては脱原発依存とも原発維持とも取れる発言をし始めています。また元々右的カラーの強い政党でしたが、石原東京都知事の参加でますます右色がキツくなったとも感じられます。ただ、中央集権打破という項目は石原・橋下両氏とも一致し、道州制といった地域主権主導の立ち位置は大きくぶれていないと思います。
恐らく、石原都知事のいる東京、橋下大阪市長のいる大阪、平沼赳夫議員のいる岡山では優勢になるのではないかと思います。


以上のことを踏まえて、議席獲得数を推測してみました。結果以下の通り(国民は国民新党、みなはみんなの党、日本は新党日本、無他は諸派・無所属)


  • 民主 90

  • 国民 0

  • 自民 200

  • 公明 25

  • 未来 80

  • 維新 50

  • みな 20

  • 共産 10

  • 社民 0

  • 大地 3

  • 改革 0

  • 日本 0

  • 無他 2

  • 定数 480



個人的な推測ですが、当初は小政党の乱立で票分散が進むと、自民の地滑り的な勝利が起こるのではないかと見ていました。ただ、日本未来の党が結党したことで小政党が集約されたこともあり、脱原発で大きな勢力になった未来が大きく躍進すると思います。少なくとも現有の61に近い60は取ると思っています。
日本維新の会は当初小政党の中でも石原・橋下両氏の下で80近い議席は握るのではないかと思っていましたが、タカ色が鮮明になってきた点、石原・橋下両氏の連携が上手くいっていない点、脱原発の看板を下ろしてしまった点がマイナス効果になって来てしまっているのではないかと思います。

小政党の中でも躍進するのはみんなの党脱原発を推進しかつTPP賛成派の受け皿として機能することでしょう。共産党は小選挙区では取れない代わりに比例で議席を伸ばすのではないかと思います。やはり脱原発や反TPPで、小沢議員のいる日本未来の党へのアレルギーが少なからず起こるのではないかと思います。

逆にその煽りを食らうのは議席数5以下の政党国民新党は民主党の失態の煽りを食らう形で、社会民主党は福島体制の長期化で硬直化している点、脱原発・反TPPで日本未来の党や共産党とかぶる点、有名議員の離脱や長老議員の退任などで議席を取れるのも怪しいのではないかと思います。もしかするとこの選挙後に国民新党は無くなって民主党への合流を、社民党は無くなって日本未来の党への合流をそれぞれ強いられる可能性もあります。あとは露出の面で淘汰される可能性があり、新党改革や新党日本は議席を取れないもしくは失うと思います。

自民党は単独過半数は取れないものの、最低でも200は取ると思います。この後比例でどれだけ上積みできるのかが気になるところです。逆に民主党はかつてない逆風で3ケタは確実に取れないと思います。この90という数字も甘く見積もっている方で、実際は日本未来の党や日本維新の会より少ない議席数になる可能性もあります。

公明党に関しては某宗教団体の恩恵と何も知らない有権者が入れてしまう可能性を合わせると過去最高の議席数に届く可能性も。不況に強いのは自民ではなく公明なんですよね・・・。

他は無所属で出馬し続けている中村喜四郎衆議院議員が当選するのは確実で、それ以外で1つ取れるかどうかと思っています。


なお、これ以外の諸派扱いの政党として、幸福の科学が設立した幸福実現党、俳優の山本太郎さんが設立した新党今はひとりがあります。幸福実現党は一部の地域で出馬予定ですが、新党今はひとりに関しては具体的な活動がいまだ不透明なところもあります


衆議院議員選挙は12/4告示、12/16投開票が行われます。私達のこれからの世の中を決める選挙になります。告示中に配られる選挙公報や政見放送を見聞きするなどして意中の候補者を決めていきましょう。

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Posted by alexey_calvanov at 23:58Comments(0)TrackBack(0)