2015年07月19日

ReNew,ReBorn InterFM

実質関東圏を放送エリアにしているInterFMとその支局的扱いで愛知県を放送エリアにしているInterFM NAGOYA。かつてはテレビ東京の子会社という扱いでしたが、2013年から注文住宅を販売している木下工務店をメインにした木下ホールディングス(以下木下)の傘下に入っております。


InterFMそのものは外国語放送局として1996年に開局。その前年に起こった阪神・淡路大震災で外国語放送の重要さがきっかけとなり、開局に至ったものです。
しかしながら、開局以降は聴取率で常に最下位とジリ貧状態創業に関わったジャパンタイムズとニフコ(ジッパー(ファスナー)製造メーカー)も撤退し、テレビ東京がテコ入れを図っても改善が見られず、先述の通り木下が傘下に収めています
木下が経営に関わってから(正確にはその以前から)J-POPなどの邦楽もよく流すようになり、当初の外国語放送の意味合いは徐々に薄れつつあります(ただし、2011年に起こった東日本大震災では、関東圏の放送局でありながら、東北などに住む外国人に対し、インフラ情報を英語などで放送している)。


ただ、InterFMが抱えている構造的な問題がありまして。その一つが周波数
関東圏では開局当初から76.1MHzで放送されているのですが、この周波数は関東圏では最も低い位置にあり、かつ送信塔になっている東京タワーに設置されている送信機の位置が他の放送局(TOKYO FMと放送大学のFM放送。J-WAVEは東京スカイツリー完成時に移転)に比べ低いため、関東圏一体に届きにくく、仕方なく横浜にも支局を設置(周波数76.5MHz)されていました。また、この76.1MHzという周波数もネックになっており、特に海外から移住した外国人にとって、この周波数は母国からもって来た受信機では受信できない(外国では88MHzから108MHzまでが主流)というものでした。さらにこの周波数は北関東にあるFM局や近年増加しているコミュニティFMともかぶることが多く、関東圏への送信に対して妨げになりかねないものでした(そのため、radikoで積極的に展開したという副産物もあったのですが)。


そこで、InterFMは新周波数の申請を行い、89.7MHzでの運用が認められました。実は2014年にInterFM NAGOYAでの試験放送(およびサービス放送)中の陰で、新周波数でのInterFMの電波伝搬実験を行っていて、その状況に出くわしているんですね。
そんな経緯もあってか、新周波数での申請は思いのほか早く認められ、既(6/30)にサービスが開始されています(新周波数認可は6/24、試験放送は6/26~6/30)。


そのInterFMは10月から大きく変わることになります。
現状並行して使っている元周波数の76.1MHzが10月末で廃止され89.7MHzに一本化されることから、InterFMの名称がInterFM897に変わります。このことで、関東圏での聴取が容易になる他、状況によっては横浜局の運用も終えることになるのかもしれません(ただし、これは東京タワーでの送信状況が関わってくるので、すぐに廃止にはならないと思われ)。

それに伴い、InterFM NAGOYAも変わることになります
開局当初から名古屋オリジナルの編成を行うとしたものの、現状は道半ばというふう。それでも徐々に浸透はしているのではないかなと思っております。
更なる普及を図るため、10月からは東京の周波数が変わることをきっかけにステーションネームからInterFMの名が消え、「RADIO NEO」という放送局になるそうです。恐らくInterFMとの関係や位置付けは変わらないと思いますが、かつて愛知県と静岡県西部(浜松地方)にあったRADIO-iを彷彿(ほうふつ)とさせる名前になったことで、ちょっとだけ親近感が沸いたなと感じております。
詳細な編成はまだわかっておりませんが、これまで以上に名古屋オリジナルの編成になるものと期待しております。そして念願のradiko加入に向けて動いてほしいものです。


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Posted by alexey_calvanov at 23:49Comments(0)TrackBack(0)