2013年09月12日

ここまで来るとすごいを通り越して申し訳なさまで感じてくる

先日トルコの観光地カッパドキアで起こった日本人女子学生殺傷事件。この事件で1人が死亡・1人が重傷で一時集中治療室に運ばれたそうですけど、命に別条はなかったようでよかった半面、亡くなった人が出たことに対しては非常に残念でなりませんこの事件の犯人は、まもなく検挙され逮捕されたそうです。
この事件が起こった数日後、現場周辺にそこに住む住人達が集まって追悼集会が催されたのですが、もはや画面を埋め尽くすくらいの数(1000人ほどらしい)になっており、老若男女関係なく集まっていました
正直単なる殺傷事件でそこまで来るのでも驚くのに、彼らが日本の人達に向けてメッセージを向けているのです。画面上で確認できた限りでは、PCで印刷したと思われる日本語のフォントで、「皆様の悲しみは、私達の悲しみです。」というプラカードが掲げられ、手書きの日本語には「ごめんなさい」(下には同じ言葉を意味するトルコ語)の文字が。ネット上の写真では「申し訳ございません」や「日本トルコ友好は永遠にありますように。」(以上原文ママ)というものまでありました。

トルコは非常な親日国家とも言われ、そのルーツはオスマントルコ時代にまでさかのぼります
日本では明治時代にあたる時に、オスマントルコの軍艦が今の和歌山県沖で沈んでしまったところを近くの漁師と村人達が必死で救助し、手厚くもてなしたことに感銘を受け、その恩は今でもトルコの国語の教科書に掲載されるほど有名な話があるくらい親日でもあります。また、トルコ共和国を建国したケマル・アタチュルクが行った一連の改革(トルコ語でのアルファベット採用など現在の世俗化とも取れる一連の行動)は、日本の明治維新をモチーフにしたものだとも言われています。


確かにそこまで親日な国家で、オリンピックの時でも日本開催に祝福を述べるコメントが現れているくらいですから、すごい国だということはわかってはいるものの、今回の追悼集会は観光地だからこれ以上のイメージダウンを避けたいとか、オリンピック招致レースの後で起こった事件なので、オリンピックを行えなかった日本への逆恨みじゃないかとか思われたくないとかそういう感情以上に、ここまでしてくれていることに対し、申し訳ない気持ちでいっぱいなんですね。もちろん治安強化を図ってほしいとか言いたいことはあります。でも、それ以上にここまで哀悼の意を示し、ここまで気を遣ってくれていると、本当に申し訳ないばかりか、そこまで気を揉まなくても、日本人だって同じようなことをしてしまう人はいないわけじゃないから・・・と逆に気を遣ってしまうほどです。

逆に、日本でトルコ人が同じような状況下に置かれた時、ここまでするのかと。そしてトルコがここまで日本のことを友好的にしていたことを知っていた人はどこまでいたかなと恥ずかしくなってしまうほどです。


今こそ、世界の国で日本がどう思っているのかを知り、恥ずかしくない国際人としての感覚を持つべきだと思います。


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Posted by alexey_calvanov at 23:59Comments(0)TrackBack(0)