2019年12月07日

これでは奈落ラブになってしまう

Jリーグに入会するには、百年構想クラブのライセンスを取得し、かつJ3ライセンスも取得しなければなりません。もちろん、J3ライセンスを一気に取得することもできるのでしょうけど、どちらにしても大変な労力を伴います。
Jリーグ入会のためには、様々な条件があるのですけれども、スタジアムに来場する観客の動員数も重要なポイントになってきます。入会の際には、平均2000人が入らないといけないのです。つまり、JFLは16チームあるので、15試合で3万人以上集めないといけないわけです。アマチュアリーグなので、この数字は結構大変。逆に言えば、これくらい集められないとプロサッカーはやっていけないんだよとも。お客の数は関係ないという人もいらっしゃいますが、客を捌く能力とも関係するので、多い観客動員は運営能力や危機管理能力などの経験を積むという面でも有益なんですよ。収入面以上に有益じゃないのかと。


そのあたりの能力を問われてもおかしくない事態を引き起こしたのが、今年JFL14位に終わった奈良クラブです。実は、ホームゲームでの入場者数で大規模な水増しを行っていたのです。

行われていたのが、今年を含めて過去5年のリーグ戦(2015年~2019年)。11/29に関係者がSNS上で挙げたものがきっかけでわかったとのこと。その後クラブが調べたところによれば、2015年と2016年は資料が残っておらず、2017年が498人、2018年が444人、今年(2019年)が567人の水増しが行われていました。この数を見て、そんなの誤差の範囲内じゃないのというあなた、これはホームゲーム全15試合ではなく、1試合あたりの平均水増し数なんですよ(汗)。JFLに昇格してから、この体たらく。前任者(現在の副社長)から行われていたというのは、組織的でもあり、運営能力にも難ありと思われてもおかしくないでしょう。
しかも今年は、その行為をやめようと思いながらも、開幕戦・2試合目で観客動員数がヤバいとわかると、きびすを返して再開してしまうのだから性質が悪い誰も止める人がいないというのは、危機管理面でもおかしいわけだよ。
あまつさえ、プレスリリースを出した時間が、丁度J1最終戦の真っ只中。そりゃ、アマチュアリーグであるJFLとJリーグは別の組織ですよ。でも、将来Jリーグに入って活動するんだというクラブのやる対応じゃないよね。ましてやこの時間にやるのは、注目度を薄くするための組織的隠ぺいと思われても何の疑問も無い。奈良のサポーターには悪いけど、恥を知れと。


観客の水増し行為で処分を下すのはJリーグはもちろん、JFLでも難しいとのこと。ただ、今回の件を鑑みて、水増し発覚の場合は、Jリーグ側はライセンスの即刻取り消し、上がる前なら改善が見受けられるまで再交付禁止、上がった後なら即刻取り消しかつ即刻Jリーグ追放(試合が残っている場合は、残りの試合は不戦敗扱い。残留できる順位でも降格扱い)にすべきでしょう。もちろん改善が見受けられるまで再交付禁止ですよ。


今回の件で反省と改善を甘く見定めているフロントは即刻辞任すべき。クラブを当面はJFLないしは日本サッカー協会の管理下に置いて、新体制を監視するしかないでしょう。開幕までに体制を整えられなければ、解散を視野に入れてもいいのではないかと思います。それだけ、水増しの罪は重いのです。


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Posted by alexey_calvanov at 23:55Comments(0)