2011年09月08日

他社が切れ込みを入れたら特許侵害

お正月になれば嫌でも見ることの多いおもち。
お雑煮やおしるこに入れるだけでなく、そのまま焼いて砂糖醤油やきな粉に付けて食べる・・・なんて人も多いかと思います。
お正月以外でも、地域によっては家の新築祝いで家の屋根からおもちをまく・・・なんて風習で出てくることもあります。
ちなみに、ドラえもんが初めて野比家にやって来た時に食べたのがモチで、あまりの美味しさに皿までなめております。これ豆な(笑)。

そんなおもち、近年では、型崩れ防止のため(あとはきれいに膨らませたり、焦げないようにするためなんてのもあるんじゃないかとは思うが・・・)に側面や正面に切れ込みを入れている場合が多いです。この切れ込み、新潟にある越後製菓が初めて入れたものとされています。
しかし、こりゃ便利だということで、他のメーカーもマネするようになり、「サトウの切りもち」でおなじみの佐藤食品工業は、側面だけでなく、正面にも十字型の切り込みを入れたわけです。
この切れ込みを入れることが特許にあたるので、侵害するなと特許訴訟を起こしたのが、先述の越後製菓同じように切れ込みを入れていた佐藤食品工業に製品差し止めと損害賠償を訴えていました。

この裁判、2010年11月に行われた一審では特許権の侵害には当たらないとして越後製菓の主張は認められなかったものの、今回行われた控訴審判決では、一転して越後製菓の主張が認められ、今後賠償額と商品の差し止めがどうなるかに焦点が充てられています。まぁ、納得しない佐藤食品工業が上告する可能性もなきにしもあらずですが・・・。
今回の判決では、「特許としてる切れ込みの要件とは、側面だけでなく上下面に入れたものも含まれる」と判断したようです。


正直、こういうアイデアというものは、案外普通なものや普遍的なものだったりするので、下手をしたら一般名詞化している言葉のように特許が認められにくい部分でもあるんですけど、今回はそんなわずかな手間も、きちんと特許として認めた珍しい例なんでしょうね。今回の判決を見て、思い立ったらまず特許を出願してみる・・・というのもひとつの手なのかなとも思いましたね。
しかし、切れ込みが入ることで、餅を噛み切りやすく細かくしやすくもなったので、毎年のように出るおじいちゃんやおばあちゃんがモチを詰まらせて云々かんぬんというのが減ったんじゃないかとも思っているので、できることなら、こういうものは普遍的なものとして、どんどん広めてほしいものだとも思うんですよねぇ・・・。


越後製菓 生一番 切り餅1Kg(22~23個)越後製菓 生一番 切り餅1Kg(22~23個)



佐藤 切り餅パリッとスリット 1kgサトウの切り餅パリッとスリット 1kg



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Posted by alexey_calvanov at 23:20Comments(0)TrackBack(0)