2017年07月03日

まぁ、結果的にそうなるよね

昨日行われた東京都議会選挙、小池百合子都知事が立ち上げた地域政党都民ファーストの会が第1党(49+6。6は都民ファーストの会が推薦し、後に追加公認した数)に躍り出て、連立を組む公明党と東京・生活者ネットワークと併せて過半数(79)を確保しました。一方で自由民主党(自民党)は結党以来最低の議席(23)を記録第2党の座に踏みとどまったものの、議会での影響力低下は避けられなくなりました。
その他、日本共産党が議席を2つ増やして19になったのに対し、民進党は2つ議席を減らして5となり、野党ととしての明暗がくっきりと分かれました


東京都議会選挙は、東京都民から見れば一地方の選挙で国政と関係ないというスタンスの人もいます。しかしながら、都議会選挙は国政への影響が大きく、過去この都議会選挙の結果が国政に大きく反映されています。


自民党は今回の選挙を地方選挙としてトーンダウンして挑んでいます。前回は国政選挙並みの力を掛けていたにもかかわらずです。そうなったのも、森友・加計学園の問題やテロ等組織犯罪準備罪(共謀罪)法の事実上の強行採決、そして選挙中にも発生した自民党所属議員の素行問題が尾を引いていたからでしょう。あまつさえ、安倍晋三首相の演説の際に、辞めろコールを行ったヤジに対して、あんな人達に負けないと呼んでいます相手が「プロ市民」と言われる人間だったとしても、純粋に安倍政権への批判を行っている人だったとしても、『あんな人』呼ばわりされれば、いい気はしないですし、批判する人達への軽視をしているとしか思えないですわね。それをお咎めなしで終わらせようとしているあたり、自民党の未来はまだまだ闇の中だと思います。
自民党が採る打開策としては、早期の内閣改造を計るか、敵失を待って、一連の問題をうやむやにしていくことで乗り切ろうとしてくるでしょう。ただ、そうすんなりといかないでしょう。ここで自民党が自浄能力を発揮できなければ、一気に政局に向かう可能性もあります。自民党の中でも安倍首相派と反安倍首相派の争いになって、反安倍首相派が秋に行われる自民党の総裁選挙で仕掛ける可能性もあります。最悪の場合、党分裂もあるやもと思っています(ただし、改憲を是としているので、そのあたりで踏み止まる可能性も)。


そして、都議会で第1党になった都民ファーストの会もあぐらをかいていると痛い目に遭うでしょう。
それは、地域政党の通る道、1年生議員の不祥事を食い止められるかどうかに掛かっています一応経験のある議員が党を率いてくれるうちは大丈夫だと思っています。
というのも、小池都知事の昔所属していた日本新党の盟友で、今は名古屋市長になっている河村たかしさんが率いる地域政党の減税日本を見ているからです。
当初減税日本は、名古屋市議会で第1党を獲得していました。しかし、新人議員を率いる予定だった現職議員が不祥事で辞職した後は、新人議員の脇の甘さで不祥事を連発し、注意や辞任が相次ぎ、遂には方針の違いが露呈され、党が空中分解する事態にまでなったため、後の選挙では第1党を自民党に奪われる事態になりました。

正直、河村市長の失態を見ているので、小池都知事はそれを恐れて国政進出をためらっているようにも思います。なので、党の長を辞任したとしても、実質党を管理する立ち位置なのは変わらないと思うので、代表と二人三脚で新人議員の管理を行っていくことになるでしょう(ただし、都知事は都政に関わることになるので、代表の仕事になるのだろうなぁ)。代表に不祥事が出ないことを祈ります。もし代表に問題が出たら、減税日本とたどる道は同じになるでしょうね。


小池都知事は、これからの半年間が勝負になると思います。自民党が仕掛ける解散のタイミングもありますけど、この間に新人議員を一人前にできれば、国政も視野に入れてくると思います。逆に不祥事が続けば、苦しい都政運営になるでしょうし、自民党の逆襲が待っていることでしょう。条例や予算を通せても、自民党の要求を呑む格好になって、小池都政の評価はがた落ちになるでしょうね・・・。


今後、都政がどうなるのか、地方の人間も注視した方がいいかもしれません。


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Posted by alexey_calvanov at 23:58Comments(0)