アメリカ・大リーグのワールドシリーズ、ボストンで行われたこの試合は、同所に本拠を置くボストン・レッドソックスが6-1でセントルイス・カージナルズを破り、優勝しました。
レッドソックスというと、上原選手と田澤選手が所属しているのですが、両選手ともチームのキモとして活躍。特に上原選手はクローザー(抑え)という難しいポジションを見事に立ち回って、チームの優勝に貢献しました。
上原選手とクローザーの関係は巨人時代にまでさかのぼります。
当時先発として20勝投手にもなっていたのにもかかわらず、全くパッとしない年(2007年)がありました。その際、原監督が、上原選手を抑えに指名したことで、大活躍。その年は32セーブを挙げ優勝に貢献しました(ただしクライマックスシリーズで中日に敗れ、日本シリーズ進出は逃している)。
この時の経験と、大リーグで中継ぎとして貢献した時の苦労というのが今年のワールドシリーズのクローザーとしての活躍に結びついているのではないかと思っています。
また、田澤選手という日本人の同僚がいるのも、上原選手にとってはいい糧になったのではないかと思います。
球種が少なく(メインはフォーシームという高速な直球の一種とSFF(スプリット・フィンガー・ファストボール)という速球系のフォークのみで、ツーシームという沈み気味の速球の一種とスライダーをたまに、カーブをまれに投げるというレベル)、来年以降を不安視する声もありますが、持ち前の負けん気と過去の経験が今後も上原選手を大きく成長させるのではないかと思います。
もしかしたら、上原選手は大リーグなら先発よりもクローザーという役割が似合う場所なのかもしれません。本人がそのポジションを不本意と思っているのか天職だと思っているのかそのあたりはわかりませんけれども、個人的にはこの役職を全うしていくのだと思っています。
ともあれ、上原選手・田澤選手、おめでとうございます。そして1年間お疲れ様でした。ゆっくり休んで下さい。