2010年09月27日

名古屋市長も名古屋市議会も同じ穴のむじなでしかない

名古屋市が揺れに揺れています。
河村市長(以下市長)が就任してから約1年半。その間費やされたのは、市長と名古屋市議会(以下議会)の不毛な争いでしかないと思えてなりません。


市長が公約として提案していた10%の恒久減税と議員報酬の半減(1600万→800万)・地域委員会の設立の実現と議会定数の半減を訴え、事あるごとに議会と衝突していました
一時期は互いに妥協(例として、8地区で地域委員会のモデルケースを開設するなど)してきた点もあり、終息するのではないかと思われたものの、結局どちらかが態度を硬化させ、結局決まるものも決まらない・・・ということが何度も起こっていました

しびれを切らした市長は、議会のリコールを提案。そして今日までの間、議会リコールに向けての署名活動を行っているわけです。


このリコールに向けての署名活動が達成(達成人数は約366,000人)されれば、達成発表から60日以内に住民投票。そしてその結果、賛成が過半数を超えれば、達成日から40日以内に議会の解散と出直し選挙が行われます。現行のペースでいくと、11月中旬に結果が発表され、来年1月頃に住民投票、来年2月に出直し選挙という流れになるだろうといわれています。
なおリコールの署名は、今日の夜半(つまりは23:59)まで行うことが可能だそうです。


ここで不可解なのは、選挙の日程と出直し議員の任期

前者は、状況によっては名古屋市議会だけではなく、自身も辞職するということなので市長選挙も同時に行われます。ただ、その時期は愛知県知事選挙も行われるため、地方行政では珍しいトリプル選挙になるとも言われています。
市長は、愛知県知事選挙に組み入れることで、より有権者の意識を高めようとしているみたいですが、明らかに愛知県知事選挙を利用しているとも取れます

また、ここで選出された議員も、来年の4月には任期切れになる(引き継げるのは残りの任期のみ)ため、再び選挙という事態になり、市税の無駄遣いの声も聞こえなくはないわけです

しかし、一番不可解な点は、万一リコールが不成立になった場合の対応
市長は支持率の高さから、「絶対通る」の一点張りで、万一通らなかった場合の応対は全くと言っていいほどしていません
現状(9/25)達成人数の約8割ほどを集めているとはいうものの、重複署名や不正署名、書類不備(印鑑ないしはぼ印のなつ印がないなど)などでどのくらい減るのかが未知数でもあります。


一連の経緯を見て、まず言えるのは、1年半の間、双方は何をしたかったのか
先述の通り、市長と議会が不毛の争いをしていたとしか言えません。その間に停滞していたサービスや福祉、雇用対策などやるべきことは満載だったはず。
そのことを無視して、己の政策のゴリ押しと己の保身のために議会の時間を消耗させたことにどう責任を感じているのか聞きたい
市長の主張にも一定の理解はあるし、議会の言いたいことも一定の理解があります。その互いの妥協すべきところは妥協すべきであるのに、互いが互いに聞こうとしないわけだからこじれていると思っています。

互いがお山の大将でいる限りは、いくらリコールしてもいくら議会選挙を行っても変わらないと思います。いっそのこと双方が辞するくらいいならないと変わるものも変わらないと思います。


正直バカバカしい争い情けない事態を露呈しただけです。



Posted by alexey_calvanov at 21:36│Comments(0)TrackBack(0) 真面目なモノ 

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