今から14年前、世間は次世代機・格闘ブームに沸いていたその頃、ナムコ(現在のバンダイナムコゲームス)から登場したのが、「ダンシングアイ」。
これは立体になった「クイックス」ともいえるもので、立体状の面で敵を避けつつ切り取るというもの。ただ「クイックス」と違うのは、動けるのが自由ではなく、指定された部分しか動けない点が挙げられます。
しかし最大の特徴は、ただ立体状になっているのではなく、『立体的な女性キャラの衣服をはぎ取る』という脱衣まがいの点。
これが、その系統が好きなメーカーがやったのなら、今でも伝説のゲームと語られることはなかったでしょう。それを他ならぬナムコがやってのけたので、ナムコを古くから知るユーザーは『ナムコご乱心』とまで揶揄されるに至ったのです。
そのご乱心ぶりは、キャッチーなキャッチコピー、過激な宣伝ポスター、過去のゲーム作品をパロディ化した作品内の音楽など列挙いとまがありません。
そして、この作品を伝説化させたのは、そのゲーム内容に由来するもので、あれだけ立体表現にこだわった作品であったのに、その立体表現を十分に生かしたPSに移植されなかったことから来ているのではないのでしょうか。
それから時代はPS2・PS3に移っていき、「ダンシングアイ」を置くゲーセンも次第に減っていき、名実共にこの作品は『知る人ぞ知る作品』になっていったのです。
ところが、先日のファミ通を見た人はわかっているのではないかと思いますが、新作ソフトのリストの中に「ダンシングアイ」の文字が・・・。
何と、PS3で発売が決定したのです!タイトルはまだ仮題になっているものの、「ダンシングアイ」になっていました。発売日・価格はまだ未定で、唯一わかっているのは、パズルゲームでPS Move対応ソフトになっているという点だけ。
それでも、今まで物置の隅に置かれていたような感じの作品が発掘され、日の目を見たのですから、ファンはもちろん当時の狂想曲を知っている人にも懐かしくうれしいことでしょう。
ちなみに、来年発売になると、稼働から15年という節目の年になります。出すならそっちの方がいいな(苦笑)。