②自分で取り除いて報告
③とりあえず報告し、専門の人に任せる
答えは③。
手が汗などで水分を含んでいる場合、感電の可能性があり危険。またビニールの種類によってはワイヤーが含まれていることもあり、これまた感電の可能性がある。よって自分で取り除くことは論外。写真を撮りに行ってからの報告では遅くなることも考えられるし、危険を伴う場合があるので、すぐに専門家に知らせるのが一番妥当になる。
ところが、そうならなかったのが今回の話。
安城 ‐ 西岡崎間のJR東海道本線で、架線に絡まった黒色のビニールを上りの運転士が発見。指令室に報告・緊急停車している。ここまでは妥当な報告であると言える。
しかしながら、そこで指令室が後部車両にいた車掌に出した命令は、「(写メで)撮って送ってくれますか」。
そこで車掌は『写メ』を聞き取れなかったため、『撮る』ではなく『取る』と解釈。「現場に行って取ってきます」と報告して、素手で取り除いてしまったのだ。
架線は、先程も書いたように、感電の可能性がある。しかも電車を動かすため高圧電流が流れているので、下手に触れば死に至ることもあり得る。
雨が降っていないので感電の可能性が低いとJR東海サイドは説明しているとはいえ、紛らわしい言い方で職員を危険に陥れたことは重大なミスで、車掌も怪しいと思えば復唱すべきではなかっただろうか。
ちなみに、切れた電線も触ってはいけないのも似た理由。そのことは徹底されているのに・・・。