こんなことで相撲を取り上げないといけないほど、日本の国技は成り下がってしまったのだろうかと思う。しかし事実なのだから仕方がない。
今場所(初場所。通称1月東京場所)で歴代3位の25回目の優勝を飾った横綱朝青龍関。
しかし、その裏でマネージャーを殴るという傷害事件を起こし、場所終了後に行われた横綱審議委員会で謝罪したとのことらしい。
が、その傷害事件が大きな波紋を広げているわけです。
実は傷害相手が当初言われていたマネージャーではなく知人である一般男性だったことが判明し、あまつさえその相手は鼻の骨を骨折し全治1ヶ月の重傷という診断書を警察に提出しているそうです。
ここで、いくつかの疑問が浮かんでくるわけです。
まず、なぜ公式ブログにまでマネージャーが怪我しましたという嘘を書かなければならなかったのか?
次に、なぜ高砂部屋は詳細を調査しないのか?またなぜ横綱審議委員会は詳細な調査に動かないのか?
そして、被害者である一般男性はなぜ被害届を出そうとしないのか?
最初の件に関しては、恐らく自身のしでかしたことの大きさが重大なことを知ったための隠ぺい工作ではないかと思えてなりません。3番目の被害届を出さないのも、何らかの力(カネか脅しかの詳細は不明)でその人物に圧力をかけているのではないかと邪推されてもおかしくありません。
次に高砂部屋が動かないのは、相撲部屋が持つ弟子への甘さが尾を引いているのではないかと思いますし、横綱審議委員会が動かないのは、任期切れ委員の引き継ぎの絡みもあるのかもしれません。私自身は、この件で一番かみつくのがここであると信じたいです。
この件を聞くにつけ、隠ぺいしてまでこの傷害事件をなかったことにしたいのかがわからない。
過去の件(特に無断でモンゴルに帰ったり、ケガと言いながらモンゴルでサッカーをしていた件が挙げられるだろう)を見るにつけ、もう厳重注意という甘い判断では相撲ファンだけでなく一般の市井も納得がいかないはず。今後のことも考えれば、正直引退勧告(事実上の廃業)もやむなしと思わないと、これから取りざたされるだろう角界改革もおぼつかないものになると思えてなりません。
ファンの人には心苦しいかと思いますが、本当にファンならば、この事件の詳細を見極め真摯に受け止めてほしいものと思います。