春の新アニメ、5回目はセガのゲームが原作になっている作品「戦場のヴァルキュリア」です。
ヴァルキュリアというのはValkyliaというスウェーデン語のつづりから来ているもののようです(Valkyriaとつづることも)。ちなみに英語のつづりに直すとValkyr(ie)。
原作のゲームはベスト版も出るほどのヒット作品になり、海外でも評価の高い作品です。なお、原作を制作したのは、「サクラ大戦」シリーズを制作した旧オーバーワークスのメンバー。
原作の絵もCANVAS(キャンバス)という、その名のとおりキャンバスで油絵を描いたかのような温かみのあるものになっています。今回のアニメもそれを下敷きにしてアニメ風のイラストに改良されて描かれています。
あらすじはこう(以下PCではイタリック体で表記)。
征歴1935年。東西2大大国が分割して支配されているヨーロッパ大陸。
この地で、燃料・動力・爆薬・治療薬など多岐にわたる利用ができる鉱物資源ラグナイトを巡って世界大戦(第2次ヨーロッパ大戦)が勃発した。
その大戦を引き起こした通称帝国と呼ばれる東ヨーロッパ帝国連合と同じく連邦と呼ばれる大西洋連邦機構の2国の争いは次第に熾烈を極め、やがて矛先は豊富なラグナイト資源を有する2国の間に挟まれた小国ガリアにも飛び火。中立を国是としていたガリアも否応なしに巻き込まれていくことになる。
その戦渦に最初に巻き込まれた国境の町、ブルールから、生物のスケッチを河原でしていた主人公のウェルキンと義勇軍に参加していたアリシアとの偶然の出会いで物語は始まる。
というふう。
作風は至って地味。
各話特に大きなヤマがあるとかそういうのはないので、昨今のジェットコースター式な盛り上がりを見せるハイパーインフレなアニメに慣れていると肩透かしを食らった感があるかもしれません。
しかし、作品構成がしっかりした原作もあってか、噛めば噛むほどおいしさが広がるスルメのような作品になっているなとも思います。
これから助走がついてくると、おっと思わせるような展開があるかもしれません。何せ、あの押井守さんが原作に関しては高く認めているわけですから。
ちなみに、主題歌を歌うHIMEKAさん、日本人ではなくカナダ・ケベック州出身のフランス語圏の白人とのこと。アニマックスが主催するアニソンコンテストでグランプリにも輝いたというまさしくアニソン界のジェロですよ、この方。