今年は長寿番組といわれて差し支えない番組が続々終わったり、また予告のない打ち切りや終夜放送の打ち切りが散見されるラジオ業界。かく言ううちの地元も、深夜枠のネット編成が変わり、また自社枠が削られるなど苦しい立ち回りが続いています。
そんな中、久しぶりに旧オールナイトニッポン2部枠が変更になり、月~金帯でリクエスト番組になりました。それが今回紹介する「くり万太郎のオールナイトニッポンR」です。
パーソナリティはくり万太郎こと高橋良一さん。1970年代の黄金期を築いた時のパーソナリティです。
実は、旧2部月~木は前の番組になる「オールナイトニッポンエバーグリーン」というリクエスト番組で、オールナイトニッポン草創期を支えた名物パーソナリティのアンコーこと斉藤安弘さんが務めていましたが、この番組はどちらかというと50年代~80年代の、いわゆる団塊の世代前後(簡単に言うと、NHKの「ラジオ深夜便」世代)を意識した番組になっており、それを外れた曲(例えば90年代のいわゆる若者向けの曲)を掛け終わった後は、(「まぁ、これも曲なんでしょうね」とか「何を歌いたいのかわからない」といった)『小言』をいわれる傾向が強かったように思えます。
しかしながら、この番組になってからは、時代に関係ない曲が流れるようになり、最近のヒットチューンも流れるようになっています。ただ、アンコーさんの頃と違い、1曲目がザ・ビートルズ、2曲目はいわゆるヘビーローテーション曲をかけるというふうになり、また3時台にコーナーや(フルコーラスではない)一曲かけるという傾向も強くなり、シンプルなリクエスト番組(アンコーさん末期にも時代劇紹介コーナーはあったが)ではなく、トーク系音楽番組の要素が若干強くなったような気がします(コーナーが設置されたあたりもその傾向の一つ)。
それでも、前の番組と同じく、基本フルコーラス、そして時代制限もなく放送されるので、聴きやすくなったのではないのかなと思っています。