NHK BS1がほぼ毎日届けている世界情勢に関するドキュメンタリー番組「BS世界のドキュメンタリー」。
基本的にアメリカやイギリスの有名なニュースチャンネル(CNNやBBCなど)制作の番組に和訳(吹き替え)を付けて放送するというスタイルを取っていますが、このドキュメンタリー、今週1週間は起こってから実に20年も経った東欧革命にスポットが当たることになったわけです。
東欧革命は20世紀最大の出来事の一つとしても数えられ、今日の世界を形成する上で避けては通れない話題の一つ。
この東欧革命がなければ、ソ連崩壊もEU発足もアメリカのテロとの戦いもなかったかもしれないからです(下手なことを言えば、未だに冷戦状態だった可能性もあるわけですし、このネット社会も起こらなかったかもしれないわけです)。
今回その東欧革命の中で、特にダイナミックだった旧東ドイツのドイツ統一に向けての最後の1年、ルーマニア革命の真実、そして旧チェコスロバキアで起こったビロード革命の裏話などを描いていくことになるそうです。
個人的には、最もセンセーショナルで未だに陰謀説名高いルーマニア革命の出来事に関して具体的に語られていくのが、感慨深いだけでなく大いに気になるところです。
何せ、東欧革命は私が小学校から中学校に上がろうとしている時に起こった本当に人生の中で二度と見られないと思うくらいの民衆のダイナミックかつドラスティックな行動だったからです。それだけ社会(共産)主義に抑圧されていた人々の鬱憤の高さにまだまだ稚拙な子供ながらもまざまざと感じ取ることのできた出来事だったということ。そしてこのことが連日テレビで報道され、かたずを飲んで見ていたからというのもあるからかもしれません。
そのことがきっかけになったからか、大学でもこのことで論文を書いたくらい、この一連の出来事というのは本当に私の世代に大きな影響を与えたわけです(恐らくもっと上の、特に社会(共産)主義に郷愁を感じていた世代にとっては、この出来事は人生の大きな節目になったかもしれません)。
たぶん何ヶ月か後に総合テレビでもやってくれるとは思いたいのですが、見られる環境のある方で興味のある方、あの頃の興奮と驚愕を思い出しながら見ていただければと思います。またNHKオンデマンドでも有料で見ることができるそうなので、とにかく早く見たい方でネット環境の整った方はそちらもオススメです。
なお、今日はもう間に合いませんが、旧東ドイツに関しては、映画である程度『予習』することもできます。主なところだと「グッバイ!レーニン」と「善き人のためのソナタ」でしょうか。
また、翌週の(月~水)の同じ時間には、かつて放送した東欧革命のドキュメンタリーが再放送されるそうです。