今年の春は既に出す予定がないといわれていたドコモの春モデル。ところが、この時期に急に4機種も出すという異例の攻勢に打って出てきました。
今回出したモデルはいずれもSTYLEシリーズ(らくらくホンシリーズの「らくらくホン ベーシックⅡ」除く)。そしてシンプルで使いやすいというのをキーワードにしたモデルになっています。
また、なめらかワンゼグやおまかせカメラ、長時間駆動など大きな特徴を据えた機種にもなっています。
ではドコモの隠し玉4機種を見ていきましょう。
①N-05A
2008年夏に出たN706ieをベースにした折りたたみモデル。
待ち受けで700時間以上の駆動時間を実現。通話なら250分、ワンセグならば300分連続で利用可能。
背面には1.6インチの大型液晶が搭載され、全ての液晶画面で拡大文字が利用可能。
個人的感想
N706ieをベースにした機種ではあるものの、細やかなブラッシュアップがなされている。
特に持続時間が伸びたことは大きい。その中でもワンセグが約300分視聴可能というのは、(なかなか地上波ではやらなくなってしまったが)プロ野球の中継、映画・特番などの長時間の視聴が前提のコンテンツに大きな威力を発揮すると思われる。
らくらくホンまではいかないものの、大きな文字や使いやすさを求めている40代以上の男性にいいかもしれない。
②P-06A
3インチフルワイドQVGA液晶を搭載した折りたたみモデル。2008年の夏モデルP706ieをベースにしている。
液晶にはパナソニックの液晶テレビVIERAの液晶技術の応用である「モバイルPEAKSプロフェッサー」と「モバイルWスピード」を搭載し、ワンセグ映像のなめらかさを実現した。
個人的感想
基本的な部分はP706ieとほぼ変わらない。ただ前の機種と比べて、下の(数字や#・*キーのある)部分が少しぷっくりしていて掴みやすくなっている。
③L-03A
韓国のメーカーLG電子が発売する折りたたみモデル。ベースになっている機種は2008年夏モデルのL706ie。
ワンタッチキーとシンプルモード、そして3G+GSMの2種類のエリアに対応したWORLD WINGを搭載。
個人的感想
前機種と変化した部分はあまりないものの、シンプルメニューで3GとGSMの海外エリアで使えるのは大きい。
シニア層で海外旅行へ行く機会の多い人に薦められると思う。
④らくらくホン ベーシックⅡ(F-07A)
元は2007年春に発売、2008年春に分割プラン用の機種として再登場した同機種のセカンドモデル。今回のデザインも石鹸のような丸みを帯びたもので、製作者も前機種と同様グラフィックデザイナーの原研哉さん。
被写体にレンズを向けただけできれいに撮れるおまかせカメラ機能を搭載している。
個人的感想
今回の機種の中で唯一の4種類のコンセプトから外れた機種。正式な機種は(富士通の公式サイトによれば)F-07Aとのこと。
機種表面が、最近出たらくらくホンプレミアムやらくらくホンⅤのように光沢のある仕上がりになっており、高級感を漂わせている。どうしても貧相、ともすれば安っぽく見られがちなこの手のモデルの中では、本来の目的層である高齢者以外にもターゲットを絞っているのではないかと推測される。
また、おまかせ撮り機能ともいえるおまかせカメラ機能が付いているので、きれいにカメラを撮ることが誰にでも簡単にできるようになった。特に機械操作に疎いお年寄りにはもってこいの機能だと思われる。