・・・すいません、シャレて言ってみました(爆)。「How about you?」(「アンタどうよ?」)とのシャレです、はい。<説明している時点で絶望的だな(ニヤニヤ)。
まぁ、日本語で言うと、「ヴァーチュってどうよ?」というふうですね。
そのヴァーチュというのは、ドコモとのMVNO(仮想移動体通信事業者)という形で展開することになったケータイ。販売代理店はあの世界NO.1シェアを誇るノキア。
ここで、あれっと思った方は鋭い。
そう、ノキアは、それを前後する頃に日本からの撤退を発表したわけなんですよ。ところが、撤退すると言ったのは、いわゆるキャリア向けの機種、すなわち現在提供しているドコモ・ソフトバンクモバイル、そして日本でSIMフリー端末として販売していたノキアショップの展開を止めるということだったんです。
で、今回ある意味再起をかけて挑んできたのが、このVERTU(ヴァーチュ)。
既に欧米や中東などでは販売していて、富裕層に絶大な人気を誇るセレブリティ(セレブ)ケータイになっているそうです。
実際、セレブの人が持っても遜色ない装飾・製造がなされていて、表面には金銀ダイヤなどの宝石がちりばめられ、型はセラミックなどの純貴金属、液晶画面のガラス部分は傷の付きにくい素材などが使われているとのこと。そして設計から完成まで全てイギリスにある自社工場で製造。しかも手作業。ネットのサーバーは地震・核・電磁波などの天変地異に耐えられるイギリスの耐久補強地下施設に設営されているそうだ。
そこまで徹底した差別化・高級化路線を歩んでいるヴァーチュなんですが、ここは日本だということをお忘れでないかいと思ってしまうのは島国根性から派生してくるものなんでしょうか?
ノキアが一般向け端末を撤退した最大の要因は、日本向けの機能を搭載できなかったということだったと思うんですよ。
その最たる例が、エンタメ機能。
最も身近なところで絵文字。そして着うたのような日本独自の音楽配信、そしてワンセグやビデオクリップなど。
それが対応できなかった海外メーカーのほとんどが野望潰えて撤退もしくは規模縮小となっていた先例があります。皮肉なことに、生き残っているのは、日本のエンタメ系にシンパシーを感じる(もしくは適応した)東アジア系の企業(韓国のサムソン電子・パンテックキュリテル、中国のファーウェイ、台湾のHTC)だったりするわけです(唯一の例外はiPhoneを出したアメリカのアップル)。
いくら富裕層とはいえ、日本の富裕層の中には、例えば、iPhoneを持つのがオシャレだとかトレンドと考えている人が多いはず。ソフトバンクでもブランドモノの会社(ティファニー・スワロフスキーなど)とコラボした機種を出しましたけれども、やっぱり通常の機種にワンランクグレードを上げた機種だったりするわけです。
唯一勝てる可能性のある要素としては、アフターサービスの充実している点くらい。しかし、ショップに持ち込めば、修理の手配までしてくれる専売店があることを考えると、どうしても現状見劣りがしてしまうのも事実。
思うに、形(なり)はいいけど、中身がスカスカというふうですね。ノキアは日本を全くわかってなかったかと言いたいですね。
日本では高級機種だけでは売れない。エンタメとアフターフォローは超重要課題だということを叩き込んでほしい。せっかく末期の頃にはそれがわかりかけているんだなと思わせる機能が付いていたのに・・・。
これを必死になって売るくらいなら、ノキアの国際規格の機種をローカライズ部分のみ国内メーカー委託で販売してくれたほうがずっと売れると思うんですけどねぇ・・・とやっぱり島国根性丸出して言ってみる(ギャハ)。