いよいよ2代目ワールド・ベースボール・クラシック(以下WBC)日本代表監督が決まる方向に動いてきたようですね。
ところで、このWBCとは、世界の野球をプレーする国々が集まって行う、サッカーでいうところのワールドカップみたいなものです。ご存知のとおり、第1回となった前回(2006年)はアメリカ・キューバの下馬評を抑えて日本が優勝しました。
今回のWBC代表監督決定の推移はというと・・・。
まず王ソフトバンク前監督が就任を固辞。
王さん自身は北京オリンピックで代表指揮を執った星野オリンピック日本代表監督(阪神ゼネラルマネージャー)に引き続き執ってもらうよう打診したものの、世論の懐疑的な見方と大リーグ・シアトルマリナーズのイチロー選手の発言がきっかけで、星野さん自身も固辞することに。
その後は、現役監督から打開策を見出すことになり、プロ野球日本一の監督からというふうにしようと思ったら、渡辺西武監督は消極的、落合中日監督は野村楽天監督に打診を求めたため、棚からぼた餅式に原巨人監督に転がり込んできたというわけです。
まぁ、中々煮え切らなかった代表監督が決まったことは悪いことではないのですけど、まだ日本一が決まっていない状況で、さも日本一の監督は原巨人監督ですよと言わんばかりの決め方には納得がいかないなと思えてなりません。
せめて、時間がないとはいえ、日本シリーズ終了まで待てなかったんでしょうか?渡辺西武監督は消極的・原巨人監督は積極的だったとはいえ、本人に失礼ですし、何より西武ファンにも巨人ファンにも失礼なのではないのでしょうか?
しかし、原巨人監督でいくのなら、それで本腰を入れてもらいたいし、原巨人監督には『挙国一致』で望んでもらいたいと思います。
それこそ、消極的な渡辺西武監督や落合中日監督を三顧の礼で主要ポストの一つである投手コーチ・打撃コーチとして迎え入れるべきでしょうし、願わくば、例えば、日本ハムの梨田監督をバッテリーコーチに迎え入れて、クライマックスシリーズの上位2チームの知恵と総力を結集した首脳陣を作り上げていくべきでしょう。もちろん、他のチームの監督やコーチにも有能な人がいるのならば、積極的に原巨人監督が揮(ふる)って招聘に走るべきだと思います。
やはりそこまでお膳立てしてもらったのなら、そこまでしてもらった義理を返すべきだと思います。そうでもしないとチームはまとまりません。今回の場合は特に。
いずれにしても、今回は北京オリンピックの悔しさを返す場ではなく、WBCのディフェンディングチャンピオンとして戦わなければなりません。もしこのままゴダゴダを引きずったまま試合に挑めば、予選では着実に力をつけている韓国に、仮に本選に進めれば、雪辱に燃えるアメリカやキューバに足元をすくわれかねません。
とにかく、チームの意思統一に身魂をかけてほしいと原巨人監督にはお願いしたいです。