ところで、前回積み残したことをここで紹介。
実は10番目の♪妖精の解説にもユーザーからのメールが来ていまして、やっぱりここにも・・・。
・・・ヤツだ!コックローチ並の生命力を持つ『あのG』だぁ~(ガクガクブルブルガクガクブルブル)!!!
それに17歳って明らかに中の人のいつも言ってる『永遠の17歳』ってアレですかね(爆)。何というコラボレーション(笑)。もう元ネタのわかる人間にはニヤニヤしっぱなしですな。
こういうお遊びは見ててとても楽しいので、わかる範囲内でどしどしやってほしいものです。
あ、わからない方は、中の人の名前をググったりウィキったりするとわかるかと(苦笑)。
では、後編本題に。
11:♪追憶のトランペット
トランペットメインのBGM。エレジー(哀愁)を感じさせる音色が印象的です。イメージ的には誰もいない丘の上で吹いているような感じか?作中に出てくる公園(広場?)なんかぴったりでしょうね。
12:★♪真空のダイアモンドクレバス
元々バラード色の強いこの曲をさらにブラッシュアップさせた曲。特に歌唱力を強調させたいからか、冒頭部分の前奏(メロディー)を思い切って削ってしまっているのが大きな特徴。
恐らく、真空というのはピュア(純粋)という意味合いを持たせているのではないかと。
没落の極みに陥っていたシェリルが、とあるきっかけで復活への足がかりを掴んだ時歌っていたのがこれ。
そして別の側面から語るとすると、同じ回である第20話のメインシーンであるミシェル殉職の流れで使われたBGMでもあります。
同じ曲で再生と死の両極端を描いてしまうことのできるこの曲は相当深いものを感じてなりません。
前作で収録された時は、どちらかというとロック系の曲に分類できそうな雰囲気なんですが、歌唱力が強調されている今回の場合、同じ曲調であっても、R&B(今回のサントラのキーワードの一つになるのかもしれない)のようなソウルフルな魂を揺さぶるような曲に聞こえてくるわけです。
あの20話に深い印象を持っている人は、この曲聞いただけでも泣けてくるかもしれません。もちろん普通に聞いてるだけでも染みる曲です。オススメ。
13:★♪愛・おぼえていますか ~bless tha little queen
劇場版マクロスの挿入歌で飯島真理さんが歌っていた同曲のアレンジ版。デカルチャーエディションとしてカップリング収録されたものと非常に似た感じになっています。
作中では、グレイスのマインドコントロール下に置かれた時に歌われた曲としての印象が強く、本来は希望を投げかけてくれるはずのこの曲が、絶望の淵に叩き落すような印象を与えるという全くの対極で使われたため、ショックを覚えた人も多かったかもしれません(ただ、こういう色づけは初めてのことではなく、超時空要塞マクロスⅡでも同様の描写をしているシーンがある(ただし、もちろん人間(設定上は歌の通じない自らの文化や歌を持つ人型地球外生命体)))。
シーンの関係上、フルではないのですが、これだけ新人アーティストが完璧なくらいに歌い上げるのは早々ないですし、将来性が高く感じられるだけでなく、アレンジ版でもいいので、ますますこの曲のフルバージョンを切に聞きたいと思わせるだけの動機付けになってくれます。機会ができれば、一度触れて欲しいものです。
14:★♪蒼のエーテル
これも終盤の重要な局面で挿入歌として使われた曲。
♪アナタノオトと違い、同じストレートな曲でも、しっとりとしてかつ物憂げな印象を与える曲になっています。
また『シンガーソングライターとしての坂本真綾』が垣間見える曲でもあります。
もう雨の日に聞いたらたまらない曲でしょうね。俗に言う『失恋ソング』の代名詞になりそう(実際そのような雰囲気を漂わせて使われた節もあるのですが(苦笑))。
ポップスな感じの曲ゆえか、彼女の性格とも非常にマッチしていると思います。オススメです。
15:★♪is this LOVE?
05の♪トランスフォーメーションに似た感じの打ち込み音がメインの曲。そこに弦楽器(恐らくギター)のストリングスなど、どちらかというとアナログ的な音、がかぶさった折衷な曲。
ときめいている音を打ち込みの音で、気持ちの高ぶりをギターの音などのアナログ音で表しているんでしょうけど、3種類の音でこれだけ心理状況を巧みに表すことのできる菅野さんは素晴らしい。
16:♪Shadow of Michael
ズバリ、ミシェルの追悼曲もしくは鎮魂曲と言っても過言ではない。それ以上でもそれ以下でもないですね。
20話の殉職シーンが衝撃的だったからか、解説のあの2人も何も言えなかったようです(もっともカルメンさんは圧倒されて息をのんでるのかもしれないのですが)。
17:♪アイモ O.C.
ランカが政府(新統合軍)の従軍歌手を務めている期間に急遽作成された曲。プロデュースしたのはあのグレイス女史。
正直、オリジナルである♪アイモに対する侮辱以外の何者でもない曲で、政府のプロパガンダ色の極めて強い曲でもあります。はっきり言えば、この曲は収録すべきではないとさえも思えるくらいで。
と、(いわゆる、作品の世界の住人を代弁するような気持ちで)何も知らないまま画一的に見たり、感情的に言えばそうなるのですが、この曲の位置付けを考えると、実にヒールの役目を果たした『わかりやすい曲』でもあります。
そこまでの感情に持っていけるほど、詞・曲アレンジのデキがよく、坂本・菅野両名の制作能力の高さを窺い知れる曲になっているわけです。
18:♪Battle Frontier
前半は戦闘の緊迫感、また一進一退を繰り返し気の抜けない戦況を表していて、後半は戦う仲間を鼓舞させるように表しているこれまたデキのいい曲。
重苦しさだけでなく、死を賭して戦いに挑んでいるんだなぁと感じさせてくれます。
19:♪娘々(ニャンニャン)サービスメドレー
往年の名曲、そしてこの作品のボーカル曲を詰め合わせたメドレー。
今回収録されなかった♪ライオンが唯一ここでワンフレーズながら聞けます。
作中では激烈を極める最終決戦中に、自らの陣営を鼓舞させるために2人が必死に歌い上げた曲として使われています。そのためか、熱い思いがひしひしと伝わってくるのは言わずもがな。
また、最後にランカの母、ランシェのアカペラが入ってます。このアカペラがあることで、激しい戦闘の後の静寂感がよりいっそう引き立てられ、聞く者を上手いこと余韻に浸らせるわけですね・・・。
20:♪プロトカルチュア
〆の曲。
これから起こる新しい安息な日々・希望・平和を甘受できることへの喜びを表していると思いますね。
個人的にはサービスメドレーのほうがラストにふさわしいとも思えるのですが、この曲を持ってくることで、最終話のラストシーンまでに迎える一連の過程が、これまでの激しく多大な犠牲の上で勝ち得たものであるということを強調しているのではないのかなと思いますね。
やっぱり前作が強烈なインパクトを放っていただけに、下手な期待は抱かないでほしいというのが率直な感想です。だからといって、決して前作より劣っているわけではなく、前作の完成度があまりにも高かったがために、今回のサントラが非常にデキのいい部類であっても普通に見えてしまう・・・そういうふうに思ったわけです。
前作同様、BGMの一部が他の番組でキャッチーに使われる可能性があるくらい、完成度が高いです。
ボーカル曲も♪ライオンが入っていないのが残念ですが、それを補えるくらい珠玉の名曲揃いです。本当はボーカルだけでアルバム集を制作したほうがいいくらいに聞きごたえのあるものです。
恐らく、次回は劇場版サントラになってくる(作品の性格上、シェリルとランカ以外のキャラソンはないといってもいいかもしれない(♪SMS小隊の歌は除く))んでしょうけど、ここまで完成度の高いのを作ってしまってるので、相当プレッシャーが掛かってくるんじゃないかと思えてなりませんよ(苦笑)。
とりあえず、早ければ来年になるだろう(上映時期はまだ未定ですよ(爆))劇場版まで楽しみに待つことにします(笑)。