いよいよ夏の新モデルが出揃い、早いところではもういくつかの新機種が発売、CMでジャンジャン流れる、カタログに掲載されるというふうになってます。
で、毎度毎度ターニングポイントを迎えているといわれているケータイ業界ですが、今回の夏モデルは各社これまでも当たり前のように行ってきた他業種とのコラボレーションをさらに積極的にかつ鋭利にやってきたことが大きなターニングポイントとして注目すべきでしょうか。
それ以外では、動画・スポーツといったケータイではウィークポイントとも言えた分野での積極進出も目立つ点かもしれないですね。
では、いつもなら一番先行して発表したドコモから行きたいところですが、今回au one ブログでのトラックバックのテーマになったことを考慮して、今回はauから行きたいと思います。
auに関してまず大きな話題としては、月賦販売体制を遂に開始するという点。
適用方法は既に行っているドコモ・ソフトバンク・ウィルコム・イーモバイルと同じ方式になっていくものと思われます。
ちなみに、この契約での料金プランは最安980円(誰でも割+家族割を適応時)。
実質ソフトバンクのホワイトプランと同じ価格になるわけです(ただし家族間以外は定額ではない点は留意したい)。
フルサポートプランも残すことにはなっていくものの、実質auでの0円販売の終了を意味するもので、事実上の値上げと捕らえてもいいわけで、ポイントが使えるとはいえ、非常にわかりにくいシステムなうえに、解約および支払い期間内の機種変更時に残ったローンを払っていくというシステムは非常に酷。
また買いやすくなったというものの、ただ支払いを後回しにしているだけでしかなく、しかも、現行のインセンティブの仕組みも昨今の報道で詳細が伝えられている点から考えても、現行システムのほうが(利用年数をきちんと把握していれば)これほど割安なシステムはないと思われてなりません。
それに、新システムを利用すべき人は通話メインのヘビーユーザーくらいで、全利用者の数%くらいしかいないと思われます。そして通信がユーザーのメインになっていることを考慮すれば、このシステムの有効性ははっきり言って未知数であるとしか思えなくて仕方ありません。
それ以外ではau Smart Spors Run&Walkを全ての機種で利用できるようにしただけでなく、それを最も使いやすい機種(フラグシップ的なモデル)を出してきたこと、そしてムービー機能の強化が挙げられます。
しかしながら、VIERAケータイで名を馳せたパナソニックが(カシオ日立系の製造とはいえ)今回のラインナップから外れているのが少々気になるところ。その経緯が不明なだけにもしやと思いかねません。
では機種紹介。最初は今回最も力を入れている京セラモデル(三洋ブランド含む)から。
①W62K
最薄16.4mmでデザイン周りや機種のカラーペインティングが非常にシンプルなフレンドリーケータイ。2.8インチのQVGA液晶から発する「でか文字」「でか時計」等6つのでか機能を搭載。また視認性の高いサブディスプレイも搭載し、時刻・着信履歴などの様々な情報をインフォメーションキーひとつで出すことができる。
個人的感想
使いやすさというところを全面的に押し出した感が垣間見える。
シンプルモードやでか機能、ワンタッチダイヤル・ワンタッチ文字サイズ切り替えといった簡単ケータイのオハコともいえる充実のユニバーサル機能を当たり前のように放り込んでいる。
フレームレスキーも使いやすいのだが、個人的には傾斜角をつけておけばより押しやすいのではと思われ残念。
おそらく高齢層をメインターゲットにしている節が見られながらも、フェイク受信といった若い女性も視野に入れた機能も付けている。
この機種、どちらかというとローレンジ的なモデルでありながらも、Run&Waikといった新機能も充実しているところも見逃せない。
②W63K
INFOBAR2以来久しぶりなストレート2機種のひとつ。47×135×10.5mmという非常にコンパクトな大きさのモデルでもある。
側面に誤動作防止キーを備え、ダイヤルキーは傾斜角をつけて認識力を上げている。
個人的感想
非常に小さい機種であるにも関わらず、傾斜角がダイヤルキーにあるおかげかそれほど苦にならず、かつ持っても結構しっくり来る。同じソフトバンクで出たパナソニック製のストレート端末や以前出たINFOBAR2、そしてもうひとつのストレート機種Sportioと比べてもその使い勝手は雲泥の差。
色周りも非常にシックで大人の男性が持っても浮かないようになっていて洗練されている。機能度外視・ストレートモデルに抵抗のない方ならオススメしたいところ。
③W64K
京セラでもおなじみになった回転2軸モデル。
ディスプレイ側を表にして閉じるとワンセグが一発起動できるシステムを搭載。
個人的感想
デザインは折りたたみだったW44K(およびⅡ)、回転2軸に変わったW53Kと似たようなふうになっている。
ワンセグ一発起動できる機能以外はこれとって特徴のないオーソドックスなケータイ。恐らくかなりの廉価モデルとして売り出すことになるのだろうが、新販売制度の煽りをモロに食らいそうな嫌な予感がしてならない。
④W63SA
auの新ユーザーインターフェイスであるKCP+搭載の回転2軸モデル。また同新ユーザーインターフェイス搭載で初めてCDMA国際ローミング対応のモデルでもあり、また京セラ買収後初の三洋モデルにもなる。
新機能のLISMO Videoを搭載し、長時間のムービー閲覧ができるようにもなっている。それをよりきれいな画像で見えるためか、2.8インチのワイドVGA対応のIPS液晶が搭載されている。
個人的感想
全部入りと言うとおこがましいものの、auが発信したい新機能をほぼ網羅したフラグシップモデルのひとつ。
相変わらずカメラの画素数が弱いものの、手ブレ防止機能付のオートフォーカスが搭載され、誰でも簡単に撮れるようになっている。
また三洋機種特有の英和・和英・国語辞典やステレオ対応のICレコーダーが搭載されていたりと特にビジネスシーンで役に立つ機能が充実しているのは好印象。
⑤W64SA
非常にビビッドなカラーリングが目に引くKCP+搭載の回転2軸モデル。
モーションセンサーが搭載され、振ると光る色が変わるイルミネーションやカロリーカウンターを搭載している。
個人的感想
高機能モデルでありながら、色使いの奇抜さと特にカメラ機能に代表される平凡さで対象範囲を狭めかねない戦略的にいかがなものかと思わせる機種。
しかしながら、モーションセンサー機能がかなり優秀で、特にカロリーカウンターは1日中付けっ放しにしておけば、大よその消費カロリーがわかり、自分自身どのような食事の献立を立てればいいのかやどういう運動をしていけば目標のカロリー消化ができるかが診断しやすくなり、効率的な運動効果やダイエット作用が期待できる非常に優れたアイテムになるかもしれない。
次回はカシオ日立系の機種紹介。