いきなり方言丸出しで申し訳ない。
この冒頭の言葉「ええじゃないかええじゃないか」は、地元、特に東海3県下の方々ならわかるかもしれないが、ローカルCMで流れる歌の一説である。それほどまであの伊勢名物は有名だった。
そう、赤福こと赤福餅である。
で、冒頭の言葉を少し詳しく。
先程も書いたように、この言葉は赤福のCMで流れるものである。
♪ええじゃないか ええじゃないか ええじゃないか 伊勢の名物 赤福餅がええじゃないか
という歌詞がある。おそらく東海3県下のほとんどの人が口ずさめるはずである。
何せかつてはギャグのネタにされていたくらいだから。
その赤福、34年にわたって賞味期限を偽造していたという。
やり方としては、一度製造をして売れ残ったものを-35℃の冷凍庫で冷凍。最大2週間の放置の後、必要数に応じて摂氏80度でスチーム解凍・再包装して販売していたという。
ここ数年(2004年から)では総生産量のおよそ2割(18%)が社内では『巻き直し』という、いわゆるリパック販売をしていたそうだ。
この方法、どうやら三重県には申告していたそうで三重県側は食品衛生上問題ないと言っていたそうだ。恐らく冷凍保存しているからという前提からなんだろうが、赤福というのは保存料は一切使われておらず、数日しか保存の利かない極めて生鮮的なお菓子だという事実は知っていたのだろうか?
それだけではない。
赤福の原材料は、多い順に、砂糖・小豆・もち米と表記しなければいけないものを、小豆・もち米・砂糖といかにも砂糖控え目のように偽装していたということも発覚している。
正直言って、ぐうの音も出ない。
ひょっとしたら、過去にお土産にもらったものの中に該当するものが混ざっていたのかもしれないと思うと、健康被害がなかったとはいえ恐ろしいことだ。
全国的に人気のあるお土産物。その全国的に有名な赤福のイメージは相当傷ついたに違いないし、当分の間、買いたいと思っても、怖くて買う雰囲気ではないと思う。
300年の伝統がモノを言えなくしている可能性もある。いわゆるムラ会社(家族運営)的な雰囲気をかもし出し、異論は排除ということはなかったかを踏まえ、徹底的に風通しをよくしてもらいたい。
また、どんな形でもいいので、どういうふうな環境下で作られ、また食品衛生に対してどう考えているかを明確に示すべきだと思う。
そして、売り方にも問題はなかったのかも追求してもらいたい。保存技術は進化しているのだから、例えば真空パックのような形での販売ができないのかとかの検討をしてもらいたい(冷凍した後なら真空にして保存は可能なはず)。モノは違うが、ういろうは実際にやっている。
この赤福、実は手作りで作られている。そういう点ではかなり評価できるものだっただけに、今回の一連の偽装は残念でならない。
「赤福よ、お前もか」というインタビューの回答にも納得がいく。
だからこそ、出せる膿(うみ)は出し切って欲しい。元気のない地方でも頑張ればここまでできるんだよという意味でもだ。