表題のものは、いずれもここ最近値上げに踏み切った商材。
オレンジジュースはアメリカ・フロリダ州のハリケーン直撃による不作だけでなく、ブラジルのサトウキビへの大規模な転作によってもたらされた生産量減による高騰、マヨネーズは原材料のトウモロコシ・大豆油の高騰、そして食物油もマヨネーズでも出てきた前述以外にオーストラリアの干ばつによる菜種(菜の花)の不作による高騰によって起こったものだ。
ここまで聞いてわかった方もいらっしゃるかもしれないが、すべて今流行のバイオエタノールの原料になるものばかりだ。
バイオエタノールとは化石燃料(石油・石炭・天然ガスなど)からではなく、植物の発酵(化学変化)を利用する燃料の一種。簡単に言うと、お酒を作って、そのお酒で車を走らせるものだと考えてもいい(実は穀物酒と成分は一緒。ただ飲めないようにガソリン等を混ぜている)。
このバイオエタノールにすることで、それを使うことによって発生する二酸化酸素を育成元が光合成で吸収する・・・というライフサイクルが発生するため差し引きゼロになるということだそうだ。すなわち、このバイオエタノールを率先的に利用することで、地球温暖化を限りなくゼロに持っていくことができるという考えができるからだ。
ただ、オレンジジュースにしろマヨネーズにしろ食物油にしろ、実は多少なりとも値上げの幅を抑えることができたのではないのかと思う。
バイオエタノールとして利用されているトウモロコシや大豆や菜種油が高騰しているのは、おそらく精製したばかりの油(ピュアオイル)を使っているからではないかと思えてならない。
この油を廃油(例えば使用済のてんぷら油やファーストフード店等で出る廃油)に切り替えれば、ろ過する過程のコストは若干かかるかもしれないが、普通のものと同じように使えるのではないかと思う。また、さじ加減にもよるが、過度な使用を控える動きが出れば、それだけ消費量を抑えられるので、より多く二酸化酸素の使用量を抑えることができるのかもしれない。
長くなったので、後編に続く。