先日発表された携帯電話の増減数。
それによると、ナンバーポータビリティの影響が色濃く出た結果となりました。
まず一番のトピックはドコモが調査開始以来初めて純減に転じたことでしょうか?
しかも、機種のラインナップは十分取り揃えていた(11月中に903iシリーズを全て出していた)にもかかわらず、流出が止められなかったのはかなり問題といってもよく、やはり「ドコモ=高い」というイメージがじわりじわりと効いているのではないかと思われます。
実は使い方によっては他社よりも安くなるケースもあり、一概に高いとは言えなかったりします。
来月以降も純減が続くということになれば、料金プランの変更等、根本の部分をより値打ち感の高いものにしないといけなくなると思います。
もうひとつのトピックはKDDI(au・ツーカーの合算)の純増数が32万5000ということ。
ひとえにナンバーポータビリティの恩恵にあずかっているということを11月の結果から明らかになりました。キャンペーン効果ともいわれています。10月の1週間だけでなく、11月の1ヶ月間でもauの勝利ということになると、当分auの独走は止められないのではないかと思います。
ちなみに、全地域純増だったのもauだけでした。同じ純増でも北陸・東海・中国地域で純減だったソフトバンク、そして中国・四国・九州・沖縄地域で純減だったウィルコムと比べても勢いの差が出ています。
そして、もうひとつのトピックは、そのウィルコムの勢いがやや鈍化してきているということ。
他社と比べて、機種ラインナップが中途半端(特定のユーザーに特化しすぎている)なのが主な原因ではないかと思います。今年(2006年)は確かにコンスタントに出してはいますが、W-ZERO3といったPDA系の端末に重点がいきがちだったと思います。
確かにnicoやこれから出る9[nine]といった個性的な機種も出てきましたが、万人ウケする機種がウィルコムに変わった時(2005年11月)に出たWX300Kのみというのでは確かに飽きがこられてもおかしくないです。WX300Kを越える万人ウケモデルとハイスペックモデルの拡充が大きな課題になると思います。
また、通信速度が上がれば、大容量Javaアプリや着うた・モバイルビデオクリップ等のサービスも(コンテンツ料以外の部分では)安価で提供開始できるのではないかと思います。
12月の結果は1月中旬(1/11)頃になるそうなのですが、注目すべき点は
・auの一人勝ちにまたなるのか?
・ドコモの純減は止まるのか?
・ソフトバンクの『精神的』ダメージがどれだけ純増数に影響するか?
・ツーカーの純減数がサービス停止発表後どう動くか?
・ウィルコムの純増数はまた鈍るのか?
等になるでしょう。