ドイツ統一の日。今年でドイツが統一されてから丁度15年となる。
なお、ベルリンの壁が崩壊してから、もうすぐ16年目になる。
15年前、東欧革命の締めくくりの一つとして、歓喜に満ちたドイツ統一の模様をテレビで見た。あの時はドイツの統一まで今頃(壁が崩壊して10年・15年、いやそれ以上)までかかっていただろうといわれていた。しかし、市民の熱狂的な統一デモのうねりがその後の流れを急速に変えた。
ところが、統一後のドイツはあの時のうねりを失ってしまったと思う。旧東ドイツ地域は失業者があふれ、設備や建物は一部を除いて昔のまま。そんな地域に住み続ける人々は彼らを怠け者と呼び続ける。東と西を隔てた壁はなくなっても、東と西の『心の壁』は、むしろ大きな溝まで付いて確実に高く厚くなっているのではないのだろうか?
ところで、彼ら東の文化は否定されたのだろうか?
いや、否定はされていない。
サンドマンとアンペルマン。旧東ドイツの子供達にはおなじみのキャラである。
彼らはその素朴さとわかりやすさが今でも支持されているのだろう。
私は思う。統一は間違いではなかった。ただ、急激過ぎたのだ。サンドマンやアンペルマンのようにゆっくりと西側に浸透していって、徐々に彼らの不安や不満を『心の壁』を壊していくべきではなかったのだろうか?
本当の統一は何年先になるのだろう・・・。