2011年05月03日

石巻、その復興の途上

先日、仙台から石巻に向かったのは以前に話した通り。
今回は、その時の話をしていきたいと思います。


PA0_0932仙台に向かう途中、福島を通ったのですが、その時に撮った雪山の写真。
恐らく会津磐梯山じゃなかろうかと。



4/30の朝に仙台に着いたのですが、こういうのもアレですが、思ったほど仙台市内そのものに大きな被害はなく拍子抜けした思いでした。震度6強という震度を観測していたにもかかわらず、仙台市内のビルには目立った被害がないというのは、つくづく日本の耐震技術・耐震補強の高さを知らしめる結果になったのではないかと思えてなりません。
しかし、仙石線で東塩釜(注:この時は、まだ石巻までの直通電車がなかった状態)まで向かった際、だんだん東塩釜に向うに従って、住宅の屋根の上にブルーシートが乗っている確率が高くなっていたように思いました。


PA0_0922東塩釜に着いてからは代行バスで向かうことになりました(写真は石巻で撮った時刻表)。
東塩釜から石巻へのバスは基本1時間間隔での運行。観光バス(夜行バスや高速バスで使っているものと同じ)を路線バスにして運行しています。
もし石巻(ないしは代行バス区間)に向かう際は、SuicaなどのICカードよりも直接切符を買って向かう方がスムーズです。ただし、改札口には通さず、駅員に見せてから代行バスに乗るという方法になりますが。



石巻に向かう途中は、少し疲れていたため、ほとんど眠りっぱなしだったのですが、少なくとも起きていた時に見た限りでは、あちこちの建物が地震やその後に起こった津波でがれきの山になっていたというのは間違いありません。
私がかつて行った松島海岸周辺はきれいに整備されていましたが、お土産屋の1階は津波の影響で目茶苦茶になっているのが遠目からもわかったほどです。


東塩釜から1時間20分くらいで仙石線の終点である石巻に着きました。


PA0_0923石巻駅前にある「サイボーグ009」シリーズの像。駅周辺も浸水したそうですが、無事に立っていました。その先にあった009の像も無事でした。



PA0_0931この写真自身は、帰る時に撮ったものですが、その時の時刻がもうすぐ11時になろうとしていた時
街の至るところに時計があったものの、停電からかいずれの時計も止まっている状態で、動いている時計を見かけるのはほとんどありませんでした。それゆえに、現地で時刻を知りたい時には、自身の持っている腕時計や携帯電話の時計機能で確認しなければなりません



今回向かおうと思ったのが、石ノ森萬画館。どうなっているのかが気になっていたからです。
そこへ歩く途中の道は、何とも言えないものになっていました。
道はあちこちで砂塵が舞い、歩道の一部は凸凹になっていました。

マンガロードになっている商店街も、開いている店はほとんどなく、シャッター通り商店街になっていました。
元から活気がなく起死回生策でマンガロードという作品のキャラを利用してにぎわいを取り戻そうとしていた矢先だっただけに、この震災が商店街へのとどめにならぬことを祈るばかりです。


PA0_0924マンガロード途中のアーケードも、よく見るとわかるのですが、途中で崩壊しています。



PA0_0925仮面ライダーの像も、周囲が危険な場所になっているため、基本的にはサイドからしか見られないふうです。



PA0_0933マンガロードの先にある石巻港近くの交差点。
商店街や駅前は電気が通っているので、交差点の機能を果たしているのですが、この交差点より先は、電気が通っていないためか交差点の機能を果たしていない状況でした。
そのため、交差点には、警官が手旗信号をして交差点に立っていました



歩いていると、あちこちで復興への礎を作ろうと奮闘しているものの、まだ水道はおろか下水道でさえも復旧していないふうでした。
特に港に向かう途中、下水道が詰まっているのか、すえた臭いが漂ってきたのにはショックを覚えました。1日も早いインフラの復興を願いたいものです。

石ノ森萬画館の浮かぶ中洲にかかる橋は、津波の影響で橋の欄干が流されていました。半分は復旧工事の過程で付けられていましたが、半分はそのままになっていました。
その流された欄干を見るにつけ、改めて津波のパワーを思い知らされます。
また、このあたりは、がれきが方々にあり、まだまだ復興への道筋が経つか経たないかといった状況です。


PA0_0934駅から歩いて約30分。やっと着いた石ノ森萬画館。
は浸水したりがれきの山だったというものの、建物は健在でした。
力強く鯉のぼりが泳いでいました。



PA0_0935石ノ森萬画館のそばには桜の花が満開になっていました。もう散り始めにはなっていたものの、震災や津波の際に海水に浸ったにも関わらず、きれいな花を咲かせていました
しかし、その向こう岸には過酷な現実が写っています。
このあたりはマリーナがあるのか、プレジャーボートがあちこち打ち上げられていました。そのボートが写し出されているのです。



それでも石巻の人達や全国からやって来た支援者達が懸命に復興に向け奮闘しています
丁度この日、商店街でも笹かまぼこ屋やパン屋が営業を再開(オープン?)したようで、大勢とは言わないまでも、待っていた人達が行列を作っていました

正直、ここに来ることさえためらいを覚えました。
できることならボランティアなどでここを訪れたいとも思っていました。
それゆえに、ここに来るのもここにいるのも、最低限の時間(次のバスが来るまでの1時間)しかいないように・・・と配慮したつもりです。
だからこそ、復旧したら、真っ先に石巻や今回行けなかった塩釜・松島に行こう。そう堅く思ったのでした。


PA0_0936
最後に、駅すぐの交差点にある本屋。
一部が地震によって崩落しています。


PA0_0930その本屋に貼ってあったイベントの告知。日時は震災の前日。
この本屋の前だけ、まるで震災の前日で時が止まったかのような感にさいなまれたのは、私だけなのでしょうか・・・。



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Posted by alexey_calvanov at 23:35│Comments(0)TrackBack(0) とっくしゅ~で~す | 真面目なモノ

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