2011年08月23日

『都市鉱山』を国や自治体が掘り起こしへ

現在燃えないゴミとして捨てられている家電などの電子機器携帯電話など一部は携帯電話販売店や家電量販店などで回収し、リサイクルへ・・・というふうな流れができ始めていますが、まだまだ少数です。
ただ、今まで捨てられていた家電などの電子機器には金・銀・白金(プラチナ)などの貴金属やレアメタルと呼ばれる希少金属が大量に含まれているにもかかわらず、何も行われていなかったわけです。
しかしながら、近年の貴金属・レアメタルの高騰や元々の資源の少なさから、リサイクルを行うことの重要性が改めて見直されることになりました

そこで、環境省は今までは企業単位で動いていたものを今度は国や地方自治体が中心になってリサイクルを行っていこうというふうになったわけです。
もちろん、今までリサイクルがなかったわけではありません。よくリサイクルの行われていた例として、ビン(ガラス)や鉄(スチール缶・くず鉄など)、アルミのリサイクル、そして廃品回収に代表される紙・古着などもリサイクルの例として挙げられます。ただ、先述の通り、企業や業者、ひいては個人で行って成り立っていたもので、国はほとんどタッチしていなかったと言えるでしょう。


ところで、気になる回収対象ですが、来年法案が通った際に対象になるのは45品目資源価格が70円/kg以上になるものであれば、回収の対象にしていきたいとのことだそうです。

携帯電話はもちろん、ゲーム機・ICレコーダー・フラッシュメモリ・デジタルカメラなどのいかにも電子機器・・・と思えるものから、電卓・電気かみそり・固定電話機・ACアダプタといったおおよそ電子機器と想像できないものも、今回の素案の中で対象になっています。
ちなみに資源価格についてですが、携帯電話・ICレコーダーは1699円/kg、デジタルカメラは1180円/kg、電卓は125円/kg、ACアダプタは120円/kgだそうです。


そう思うと、家の中にはかなりの『都市鉱山』、悪く言えば『宝の山』が眠っているわけです。もしかすると、押し入れの中で眠っている古い携帯電話や捨てるのに困っていた電子機器などがカネに化けるとわかったことで、ちょっとした『ゴールドラッシュ』になるかもしれません。まさかとは思いますが、これが経済成長を押し上げる要因になったら、何とも皮肉だよなとも(苦笑)。


ただ、課題もあります。
まずは相場というものが流動的な点
いずれ安くなるものも出てくるかもしれません。そうなると、ある日を境に引き取ってもらったものが引き取られなくなったということも起こり得るかもしれません。
もう一つは回収する仕組み
国が委託するないしは役所で直接引き取るなどが挙げられるのでしょうが、どうやって引き取りを成立させるのか、カネのやり取りが起こった場合にどういうシステムで行っていくのかがカギになるでしょう。
最後は、個人情報の入っている機器の取り扱い
携帯電話のリサイクルが進まなかった理由として、個人情報がどう取り扱われるのかというのがネックになっていました。一応個人の前で破砕するという手段が採られていましたが、技術が進むと、破砕した機器からでも情報を収集するのはたやすいでしょう。そのため、個人で情報を管理する(一番いいのは消去する)ことの徹底を行わなければならないでしょう。


ただ、今回『リサイクルはカネになる』ということがわかったので、もしかすると、先程も書いたように、とにかく今ある電子機器をかき集めてでもカネにする・・・という姿が見られるかもしれないですね。
ちなみに、私も使い捨ての電気かみそり(替刃がないため、刃が欠けると使い物にならなくなってしまう)が数個転がっているので、これも数百円のカネになるのだと思うと胸熱(ニヤニヤ)。


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Posted by alexey_calvanov at 22:52│Comments(0)TrackBack(0) etc 

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