かつてNTTドコモ(以下ドコモ)の主力サービスだったmova(ムーバ)。
正確な規格はPDCというもので、日本独自規格の第2世代携帯(2G)です。電波利用効率が高いことで知られており、これがあったことで、日本は国際標準規格とはかけ離れた独自の進化を起こしたきっかけになったと言ってもおかしくない(そうなったのは、国際標準規格がいつまでたっても出てこなかったことに対し、しびれを切らしたため)と私自身は思っています。
そんなmova、日本独自規格だったこともあって、先述の通り、日本独自の進化も引き起こしました。iモードといったサービスがその最たる例といってもいいでしょう。
第2世代携帯は、2003年にauで終了(サービス開始当初はアナログ式のPDCを販売していたことをきっかけに、デジタル式のPDCの販売も行っていた)したのを皮切りに、2008年にツーカー(サービスの終了に伴うもの)、2010年にソフトバンクと立て続けに終了し、本来なら地デジ移行の過程で終了を迎えるはずだったドコモも、利用数の多さに配慮して、この時期まで延びることになりました(movaのサービス終了の発表は2009年)。
しかしながら、その配慮も今月いっぱいまで。
ドコモのmovaが終了することによって、1993年から続いたPDCのサービスは19年で、ドコモの主力ブランドだったmovaはレンタル制だった1991年から21年でサービスを終了することになりました。
一つの時代が終わる瞬間が迫るわけですけど、正直その実感は沸かないですね。ドコモを利用していないというのもあってか、PDCに縁が無かったというのもあってか。
ちなみに、第2.5世代でもあるcdmaOneも地デジ化開始1周年にあたる2012年7月24日にその幕を閉じることになります。

