2013年02月23日

やはり組織的な水増しが行われていたのか

愛知県知多郡東浦町。知多半島の付け根にある名古屋市のベッドタウンの一つ。ここ十数年で急速な宅地造成が行われ、急激な人口増加が起こっていました。東浦町は将来市制を目指し、市制施行への最低ラインである人口5万人を目指し、様々なPRをおこなっていたということです。
その頑張りがあってか、2010年の国勢調査で人口5万人突破をギリギリ達成翌年には同じく市制を目指していた長久手町と共に市に昇格する・・・はずでした。

そうならなかったのは、総務省への匿名の通報によって、東浦町の人口が水増しされていたのではないかという疑惑が発生したから。総務省が再度調査したところ、実際の人口は5万人をわずかに切る4万9800人だったことが明らかになりました。
東浦町は、調査票に記入漏れがあった場合は自治体の担当職員が書き加える新制度の下、実態を調べないまま書いていたとしていました。しかし実際行われていたのは、町が否定し続けていた組織的な水増し行為だったのです。その指揮を当時の副町長が行っていたのではないかという疑惑が持たれたため、警察は当時の副町長など4人を統計法違反で逮捕するという最悪の事態になりました。

水増しの仕組みは、住民基本台帳・外国人登録を基に、既に転出している人も町内にいることにして調査書に記入する『偽装町民』として登録したというふう。町の人口が微減していたことに対し焦りがあったのではないかとも言われています。


でも、なぜそこまで市制にこだわっていたのかというと、町に留まるのと市に移行するのとでは権限が大きく違うから市に移行することで独自に行える権限が増えるというのが挙げられます。教育や福祉なども充実するので、市になることが住民のためにもなるというわけです。また選挙の区割りが変わる可能性があるとのこと。より住民のために動いてくれる候補者を選びやすくなるわけでもあります。


一生懸命町のために動こうとした精神はわからないでもありません。しかし、不正をしてまで市に昇格したことで得られるものは何なのでしょうか身の丈の合わないまま市に移行しても困るのは住民です。だからこそ、次の国勢調査までの間は市民・市職員としての意識を熟成させる期間として、住民だけでなく町の職員の人達も市制に向けて市になることの意味の大きさを学ぶべきではないのでしょうか。


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Posted by alexey_calvanov at 23:08│Comments(0)TrackBack(0) 真面目なモノ 

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