メディアなどでは風化の心配が起こり始めていると訴えています。また住民の中には、見たくない・悪いことは思い出したくないという理由で震災遺構の取り壊しが起こっています。
正直風化というのは起こるべくして起こるというものです。しかし、あれほどの未曾有の出来事、被害は無くとも相当な揺れを感じた場所も多かったと思うのです、が起こっているにもかかわらず、のど元過ぎれば・・・となってしまっているのがとても情けなく感じています。たとえ仕事で忙しくて黙祷ができなくても、常にこの日があったことだけは忘れてはいけないと思います。
私達がこれから必要なことは、防災意識だけではなく、風化との戦い。つまりは、あの日何が起こっていたのか、震災を体験した人達が今こそ率先して語ってほしいのです。辛い経験を掘り起こすことになるのかもしれませんが、私達が聞かなければならないことは、その辛い経験から自らを身を守るための教訓を得るためなのです。
そして、私達は被災地が抱えている問題をもっとよく知る必要があります。この中で挙がってきた問題が将来我々に降りかかってくるのかもしれないのですから・・・。
そして、何より目を背けてはいけないのが原発問題です。いまだ廃炉にどころか放射能との戦いが巻き起こっています。帰りたくても帰れない人達がまだまだ大勢いるのです。そのことは決して風化させてはいけない出来事なのです。原発をどうするのかを改めて考えるべき時ではないのでしょうか。またこういう人達を増やしてしまうことになってもいいのか。逆にこの『人柱』を教訓にして、より安全な原発事業を起こすのか・・・。
今年も5月に東北に行く予定です。まだどこに行くか具体的には考えていませんが、間違いなく行きたいところがあります。
まずは宮城県石巻市。ようやくリニューアルした石ノ森萬画館に是非とも訪れたいです。そしてできることなら、「がんばろう石巻」という立て看板の建っているあの場所に行ってみたいです。どうもそのあたりが区画整理で公園になるとのことらしいので、区画整理が進む前に見ておきたいところだなと思っています。
また前回は近くまでしか寄れなかった岩手県陸前高田市の奇跡の一本松に行ってみようと思います。防腐処理の行われた後の松ですが、もう一度見に行きたいと思っています。
そして、岩手県はもう少し沿岸を回ってみたいと思っています。三陸沿岸域になると思いますが、できるだけ色々な場所を回ってみたいです。

