本当は勝って、優勝してからこの言葉を言いたかったけど、最後まで戦った中なら、この言葉が一番だろう。
日本時間の10時から行われたワールド・ベースボール・クラシック準決勝、プエルトリコ代表×日本代表は3-1で惜しくも敗戦となりました。
日本代表は広島の前田選手で挑んだものの、立ち上がりに苦しんだことでプエルトリコ代表に付け込まれてしまい、1回に1点を取られてしまいました。その後は立ち直ったものの、7回表に前田選手に変わって出てきた阪神の能見選手がツーランホームランを打たれ、点差がさらに広がりました。
最終盤の8回裏に阪神の鳥谷選手が3塁打を打ったのを皮切りに、中日の井端選手のタイムリーで1点返し、さらに追い風に乗ろうと思ったものの、巨人の阿部選手の打席の際に、山本監督が出したダブルスチールのサインがきっかけで痛恨のミス。2塁の井端選手が無理と判断して自重したものの、1塁にいたソフトバンクの内川選手がオーバーランでけん制死になってしまったことにより万事休す。最大のチャンスが断たれてしまったことで、日本の敗戦が決まったと言っても過言ではないでしょう。
この状況はどちらが悪いとも言えるパターンで、正直何とも言えません。自重していまった井端選手もよくないが、状況もわきまえずオーバーランした内川選手も悪い。連携プレーが上手くいかなかったことが最大の敗因なのかもしれません。でも、一番はそれだけ運がなかったということ。落ち着いて処理したプエルトリコの選手達の方が一枚上手だったとも言えるでしょう。
正直よく頑張ってくれました。国内組ばかりでメジャー選手が一人もいない(いたのは元メジャー経験者の楽天の松井選手のみの)中、ここまで勝ち上がれたというのは、日本野球の新たなる一歩だと思うし、メジャーに渡った選手達もよくやってくれたと健闘をたたえてくれることでしょう。それだけ日本の野球は世界の野球のレベルの中で見ても高くち密だったとも言えます。
そして何より、アジアの中で唯一残ったということは大きな誇りと思ってもいいでしょう。他の3チームは実質カリブ海にある地域のチーム(注:オランダはヨーロッパで唯一残ったチームではあるが、選手の約半分がカリブ海に浮かぶアンティル諸島のキュラソー島出身者であるため)ということを考えれば、この意義は大きいのではないのでしょうか。
今後のドミニカ共和国代表×オランダ代表との対決次第だと思いますが、少なくとも3位は堅いと思います。そしてケガなく終われたことが何よりです。お疲れ様でした。胸を張って帰ってきて下さい。