これまでは、J1と1999年に設立されたJ2、そして同じ年に設立されたJFLこと日本フットボールリーグから成り、その下に地域リーグなどが構成されているというふうです。J2までがプロのみのリーグ、JFLより下がアマプロ混合で行われるリーグになっています。
しかしながら、アマプロ混合の試合形式では、特にプロを目指しているチームがやりづらい(これまでJ2に上がろうとしたものの、JFLに残っているアマチームによって昇格を阻止されるということが度々あった)、またJ2との入れ替え制が始まったことで、待遇に格段の差があるJFLはJリーグ経験チームの受け皿を成さないと判断されたことなどから、もう一つプロ専用チームを作ろうという動きが起こっていました。それが今回設立されたJ3なのです。
このJ3には、かねてからJリーグ昇格を目指していた中でもJ2ライセンスを取得していたツェーゲン金沢とかつてJ2に所属していたFC町田ゼルビア、財務状況の面でクリアが難しかったものの、J3ライセンスは取得できた長野パルセイロ、スタジアム問題が解決していないがらも、J3ライセンスは取得できたFC琉球、そして念願のJリーグ入りを果たした福島ユナイテッドFCなど9チームにJ1・J2の22歳以下で構成された選抜チーム、そしてJ2最下位のガイナーレ鳥取ないしは鳥取との入れ替え戦勝利・JFLホーム試合平均観客動員数3000人を達成でJ2昇格になるカタマーレ讃岐のどちらかの計11チームで始まることになります。
J3に関しては5000人以上観客が動員できるスタジアム、下部組織の設立、3人以上のプロ契約選手の所属、S級ライセンスの監督就任などそれなりに厳しい条件が必要で、それさえも大変なチームがまだいくつかあるのも現実です。
サッカーチームはとかく財政問題と切り離せないイメージがあり、近隣にあるFC岐阜は毎年この問題でJリーグライセンスをはく奪されるのではないかとやきもきしているとの声をよく聞きます。
新しいチームは地域密着もさることながら、サポーターやスポンサーの人達に透明な収支報告を常に行える開かれたチーム作りを目指してほしいものです。
何でかというと、先述の岐阜もさることながら、スポンサー絡みで揉めたサガン鳥栖、いまだ経営問題で揉めているアビスパ福岡や大分トリニータというチームが目の当たりにしているからです。せっかく個人が地域が企業がおらが町のサッカーチームを盛り上げるために頑張っていたのに、それらが水泡に帰してしまっては何ともいたたまれないからです。だからこそ、地域に愛されるチーム作りと地域に信頼されるチーム運営はとかく重要だと訴えたいです。

