タイトルにある『食戟』とは、主人公が通う学園の勝負を指し、勝負に負けると学園内における地位や権限を失うことになってしまうことに。そのために、自身に見合った対価が必要になるため、真剣に挑まなければ泣きを見ることにもなりかねません。
あらすじはこう(以下PCではイタリック体で表記)。
下町に人気のある大衆食堂「ゆきむら」。主人公幸平創真の父親である城一郎が営んでいた。小さい頃から創真は父に勝負を挑んでいたが、連戦連敗を喫し、現在489連敗。それでも父を尊敬し、中学卒業後は父と一緒に店で修業を積もうと思っていた。
しかし、立ち退き騒ぎがきっかけになったのか、父は店をしばらく閉めることを決め、創真に超名門料理学校「遠月茶寮料理學園」の高等部への編入を薦めることになるのだが・・・。
というふう。
初回から父親との料理勝負で、しかもまずい料理で息子を叩きのめすのだから何ともはや(苦笑)。ここまでまずいことをフィーチャーした料理マンガはそうないわ(爆)。
そんなコメディタッチで進んだ前半とは裏腹に、後半は姑息な手段を使った地上げ屋の嫌がらせに負けず「なんちゃってローストポーク」(マッシュしたジャガイモに厚切りベーコンを巻いてオーブンで焼いたものに赤ワインなどで作ったソースをぶっかけて作った料理)を振る舞ったシリアスシーンとのコントラストが実にいい。
そして、このテの作品に付きまとう『美味い』の表現。一昔前の「ミスター味っ子」があまりにキていたがために、これ以上の表現が出るものなのかと思っていたのですが、アカン脱げてまった(爆)。遂に「味っ子」の表現を超える作品が現れようとは(ニヤニヤ)。
というわけで、服が剥ぎ取られるような美味いの表現シーンはなかなかでしたよ。まずいシーンのコントラストがすごいだけに(汗)。
総じて30分見飽きさせないようにコントラストを付けていて、面白く見させて頂きました。そして、この中で登場した「なんちゃってローストポーク」を作る人が続出したようです(元々原作の段階でも作っていた人が多かったそうで)。
なお、この「なんちゃってローストポーク」はポテトサラダにローストポークを置いたら、肉の旨味が染み込んでしまって見栄えが悪くなったようなことを言ってたかと思うのですが、熱いうちにマッシュしたのがポテトサラダのような滑らかな感じで、これを冷ました状態で潰すとジャガイモに粘りが出て、北海道名物「どったら餅」になるわけです(と、NHKの「ためしてガッテン」でやってた(笑))。個人的には後者の方が「なんちゃってローストポーク」を作りやすいんじゃないのかなと思うんですが、いかがでしょう。
放送局・放送時間の詳細は、「続きを読む」にて。

